司法試験 短答式 2024 憲法 第19問
条約に関する次のアからウまでの各記述について、それぞれ正しい場合には1を、誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は、アからウの順に[No.37]から[No.39])
- ア 条約締結の承認には衆議院の優越が認められているところ、法律案の場合と同様に、参議院が、衆議院によって承認の議決がなされた条約を受け取った後、国会休会中の期間を除いて60日以内に議決しないときは、衆議院は、参議院が否決したものとみなすことができる。
- イ 衆議院が承認の議決をした条約を参議院が否決した場合、参議院は、衆議院に両院協議会を求めなければならないが、条約締結の承認には衆議院の優越が認められていることから、衆議院はその請求を拒むことができる。
- ウ 条約の締結は内閣の権限であるが、事前に国会の承認を求めたのに得られなかった条約を内閣が締結することはできず、また、事後に国会の承認を得られなかった条約は国内法的にその効力を有しない。
- 1 正しい
- 2 誤っている
正答 2,2,1(配点 3)
参考
正解はア=2(誤り)、イ=2(誤り)、ウ=1。ア:条約締結の承認については憲法61条が60条2項を準用し、参議院が衆議院の可決した条約を受け取った後30日以内に議決しないときは衆議院の議決が国会の議決となる(いわゆる自然成立)。法律案について参議院が60日以内に議決しないときに否決とみなす(憲法59条4項)のとは異なり、記述は誤り。イ:予算・条約の承認・内閣総理大臣の指名については両院協議会の開催が必要的であり、衆議院はその開催を拒むことができない。記述は誤り。ウ:条約の締結は内閣の権限であるが、事前に国会の承認を求めて得られなかった条約を内閣が締結することは許されず(憲法73条3号但書)、事後に国会の承認が得られなかった条約は国内法的には効力を有しないと解するのが通説である。正しい。
自作の解説(憲法に基づく)
関連条文
出典 法務省 令和6年司法試験 短答式試験 問題集[憲法]第19問/憲法の正解及び配点 https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00241.html