司法試験 短答式 2025 民法 第6問
消滅時効の客観的起算点に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。(解答欄は、[No.6])
- ア 再売買についての予約完結権の消滅時効は、予約完結権の行使につき、始期を定め、又は停止条件を付したときを除き、予約完結権の成立した時から進行する。
- イ 特定物売買の目的物の品質が契約の内容に適合しないことを理由とする損害賠償請求権の消滅時効は、売買契約の締結時から進行する。
- ウ 契約の解除に基づく原状回復義務が履行不能になった場合において、その履行不能による損害賠償請求権の消滅時効は、原状回復義務が履行不能になった時から進行する。
- エ 定期金債権の消滅時効は、その債権から生ずる金銭その他の物の給付を目的とする各債権を行使することができる時から進行する。
- オ 無断転貸を理由とする土地賃貸借契約の解除権の消滅時効は、転借人が転貸借契約に基づき、土地について使用又は収益を開始した時から進行する。
- 1 ア ウ
- 2 ア エ
- 3 イ ウ
- 4 イ オ
- 5 エ オ
正答 3(配点 2)
参考
正解は3(誤りはイ・ウ)。イ:契約不適合を理由とする損害賠償請求権の客観的起算点は、買主が権利を行使することができる時、すなわち目的物の引渡し時であって、売買契約の締結時ではない。ウ:原状回復義務が履行不能になったことによる損害賠償(填補賠償)請求権は本来の原状回復義務が転化したものであり、その消滅時効は本来の義務を行使し得る時(解除の時)から進行するのであって、履行不能になった時からではない。ア・エ・オは正しい。
自作の解説(民法の消滅時効の規定および参照判例に基づく)
関連条文
出典 法務省 令和7年司法試験 短答式試験 問題集[民法]第6問/民法の正解及び配点 https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00267.html