司法試験 短答式 2025 憲法 第12問
皇室の財産に関する次のアからウまでの各記述について、それぞれ正しい場合には1を、誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は、アからウの順に[No.22]から[No.24])
- ア 皇室の財産授受は国会の議決に基づかなければならないと定めている憲法第8条の趣旨に照らすと、外国交際のための儀礼上の贈答に係る授受については、その度ごとに国会の議決を経る必要はない。
- イ 憲法第88条前段は、全て皇室財産は国に属すると規定しており、この「皇室財産」とは天皇及び皇族の財産を意味しているため、天皇及び皇族が私有財産を保有することは認められない。
- ウ 憲法第88条後段では、全て皇室の費用は国会の議決を経なければならないと規定されているが、その議決の方法については規定されていないため、参議院が、衆議院よりも先に、皇室の費用について審議することも許される。
- 1 正しい
- 2 誤っている
正答 1,2,2(配点 3)
参考
正解はア=1、イ=2、ウ=2。ア:正しい。憲法8条を受けた皇室経済法は、相当の対価による売買等や一定限度内の賜与・譲受け等について個別の国会議決を不要としており、外国交際の儀礼上の贈答もその度ごとに議決を経る必要はない。イ:誤り。88条前段の「皇室財産は国に属する」は皇室用財産が国有であることを定めるもので、天皇・皇族が私有財産を保有することを否定するものではない。ウ:誤り。皇室の費用は予算に計上して国会の議決を経るところ、予算については衆議院に先議権がある(憲法60条1項)から、参議院が先に審議することは許されない。
自作の解説(憲法第8条・第60条・第88条に基づく)
関連条文
出典 法務省 令和7年司法試験 短答式試験 問題集[憲法]第12問/憲法の正解及び配点 https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00267.html