司法試験 短答式 2025 憲法 第3問
法の下の平等に関する次のアからウまでの各記述について、最高裁判所の判例の趣旨に照らして、正しいものには○、誤っているものには×を付した場合の組合せを、後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は、[No.5])
- ア 本邦に在留する外国人で、在留期間の更新又は変更を受けないで在留期間を経過して本邦に残留する者(不法残留者)を生活保護法による保護の対象としないことは、外国人を日本人と区別して取り扱うもので、憲法第14条第1項に違反する。
- イ 女性についてのみ前婚の解消又は取消しの日から一定期間、再婚を禁止することは、再婚をする際の要件に関し男性と女性とを区別するものであるから、女性についてのみ再婚禁止期間を設けること自体が、憲法第14条第1項に違反する。
- ウ 尊属に対する尊重報恩は、旧家族制度的倫理観に基づくもので合理的とはいえないから、子が親を殺害した殺人事件において、被害者が尊属であることを犯情の一つとして具体的事件の量刑上重視することは、憲法第14条第1項に違反する。
- 1 ア○ イ○ ウ○
- 2 ア○ イ○ ウ×
- 3 ア○ イ× ウ○
- 4 ア○ イ× ウ×
- 5 ア× イ○ ウ○
- 6 ア× イ○ ウ×
- 7 ア× イ× ウ○
- 8 ア× イ× ウ×
正答 8(配点 2)
参考
正解は8(ア× イ× ウ×)。ア:誤り。最判平成13年9月25日は、不法残留者を生活保護法の保護対象としないことは憲法14条1項に違反しないとした。イ:誤り。再婚禁止期間違憲判決(最大判平成27年12月16日)は100日を超える部分を違憲としたにとどまり、再婚禁止期間を設けること自体が違反するとはしていない。ウ:誤り。尊属殺重罰規定違憲判決(最大判昭和48年4月4日刑集27巻3号265頁)は尊属殺の加重規定を違憲としたが、被害者が尊属であることを普通殺人の量刑上の一事情として考慮することまで否定していない。
自作の解説(憲法第14条および参照判例に基づく)
関連条文
関連判例
- 不法残留者生活保護事件(最判平成13年9月25日)
- 再婚禁止期間違憲判決(最大判平成27年12月16日)
- 尊属殺重罰規定違憲判決(最大判昭和48年4月4日刑集27巻3号265頁)
出典 法務省 令和7年司法試験 短答式試験 問題集[憲法]第3問/憲法の正解及び配点 https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00267.html