司法試験 短答式 2025 刑法 第15問
学生A及びBは、【事例】について、【会話】のとおり議論している。【会話】中の①から⑨までの( )内に【語句群】から適切なものを入れた場合、正しいものの組合せは1から5までのうちどれか。なお、①から⑨までの( )内には、それぞれ異なるものが入る。(解答欄は、[No.25]) 【事例】甲は、殺人事件を目撃し、その犯人はXに見えたという記憶であるが、大人しいXが殺人事件を起こすはずがなく、真実はXとよく似たYが犯人であると考え、Xを被告人とする殺人事件の公判廷において、宣誓の上、「犯人はYである。」と自己の記憶に反する証言をした。客観的な真実としては、上記殺人事件の犯人はYではなくXであった。 【会話】学生A:甲に偽証罪が成立するか否かは、刑法第169条の「虚偽」の解釈によりますね。私は、証人が経験した内容を正確に反映することが刑事司法にとって重要であると考えるので、「虚偽」とは(①)ことであると考えます。/学生B:私は、Aさんとは異なり、「虚偽」とは(②)ことであると考えます。/学生A:私の立場からすると、(③)ので、甲の証言は「虚偽」に当たります。甲は、(④)ので、(⑤)。/学生B:私の立場からすると、(⑥)ので、甲の証言は「虚偽」に当たります。甲は、(⑦)ので、(⑧)。/学生A:判例は、(⑨)と同様の立場に立っていますね。 【語句群】a.客観的真実に反する b.証人の記憶に反する c.客観的にはXが犯人である d.甲の記憶ではXが犯人である e.自己の記憶に反する証言をしていると認識しており、故意も認められる f.真実を証言していると認識している以上、故意が認められない g.偽証罪が成立します h.偽証罪は成立しません i.Bさん j.私
- 1 ①a ③c ⑥d ⑧h
- 2 ①b ④e ⑥c ⑧g
- 3 ②a ④f ⑦e ⑨i
- 4 ②b ⑤h ⑦f ⑨i
- 5 ③d ⑤g ⑦f ⑨j
正答 5(配点 2)
参考
正解は5。偽証罪(刑法169条)の「虚偽」の意義について、証人の記憶に反することをいうとする主観説と、客観的真実に反することをいうとする客観説の対立を問う。判例は主観説に立つ。本事例で甲は、記憶(Xが犯人)に反する証言(Yが犯人)をしているから、主観説によれば「虚偽」に当たり、記憶に反する証言をしている認識(故意)も認められるので偽証罪が成立する。
自作の解説(偽証罪に関する規定および判例に基づく)
関連条文
出典 法務省 令和7年司法試験 短答式試験 問題集[刑法]第15問/刑法の正解及び配点 https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00267.html