解説
気体 1 mol が占める体積を モル体積 といいます。状態方程式 PV=nRT で n=1 とすれば、すぐ出てきます。
Vm=PRTρ=VmM Vm はモル体積(L/mol)、M はモル質量(g/mol)、ρ は密度(g/L)です。
モル体積は気体の種類によりません。 同じ温度・圧力なら、酸素も水素も 1 mol で同じ体積を占めます。だから密度の違いは、そのまま モル質量の違い になります。
例
空気(平均モル質量 28.8 g/mol)の、標準状態(0℃、101.325 kPa)での密度を求めます。
Vm=1013258.314×273.15=0.02241 m3=22.41 L/mol ρ=22.4128.8=1.285 g/L 1 L の空気は約 1.3 g です。教室くらいの部屋(200 m³)なら、中の空気は 250 kg ほどになります。
風船はなぜ浮くのか
同じ体積なら、密度の違いはモル質量の違いそのものです。
- ヘリウム He — 4 g/mol → 0.18 g/L
- 空気 — 28.8 g/mol → 1.29 g/L
- 二酸化炭素 CO2 — 44 g/mol → 1.96 g/L
ヘリウムは空気の 7 分の 1 の密度しかないので浮き、二酸化炭素は空気より重いので低いところにたまります。
標準状態の 2 つの定義
「標準状態」には流儀が 2 つあります。
- 0℃、1 気圧(101.325 kPa) — モル体積 22.4 L/mol。高校化学で使うのはこちら
- 25℃、100 kPa — モル体積 24.8 L/mol。IUPAC の現在の推奨
どちらの条件で計算しているのか、確かめてから使ってください。