不偏分散と標本標準偏差の求め方

標本から母集団の散らばりを推定します。個数ではなく 個数 − 1 で割る(不偏分散)ので、母分散を偏りなく推定できます。データは 2 個以上必要です。

手元のデータが、もっと大きな集団(母集団)から取り出した一部(標本)であるとき、そこから母集団の散らばりを推定するのに使うのが不偏分散です。

s2=1n1i=1n(xixˉ)2s=s2s^2 = \dfrac{1}{n - 1}\sum_{i=1}^{n} (x_i - \bar{x})^2 \qquad s = \sqrt{s^2}

nn ではなく n1n - 1 で割るのがポイントです。この n1n - 1自由度 といいます。

なぜ n − 1 で割るのか

偏差は標本平均 xˉ\bar{x} からのずれとして計算します。標本平均は、その標本にいちばん近い位置に来るので、偏差の 2 乗和は本当の母平均から測ったときより 必ず小さめ になります。

そのまま nn で割ると、母集団の分散を過小評価してしまいます。n1n - 1 という少し小さい数で割ることで、ちょうど偏りが打ち消され、平均的に正しい値になります。これを不偏(偏りがない)といいます。

データが 10, 20, 30, 40, 50 のとき、平均は 30、偏差の 2 乗和は 400+100+0+100+400=1000400 + 100 + 0 + 100 + 400 = 1000 です。

s2=100051=250s=250=15.8114s^2 = \dfrac{1000}{5 - 1} = 250 \qquad s = \sqrt{250} = 15.8114

nn で割る母分散は 200、標準偏差は 14.1421 でした。不偏分散のほうが少し大きくなります。

使い分け

迷ったら不偏分散です。統計ソフトの既定値もほとんどが n1n - 1 です。