対応のあるt検定の求め方

同じ人・同じものを 2 回測ったデータで、前と後にちがいがあると言えるかを調べます。一つひとつの差をとり、その差の平均が 0 とちがうかを t 検定で調べます。前と後は同じ個数を、同じ順番で並べます。

対応のあるt検定は、同じ人・同じものを 2 回測ったデータで、前と後にちがいがあると言えるかを調べる方法です。薬を飲む前と後の血圧、講習の前と後の点数のように、1 対 1 に組になるデータに使います。

一つひとつの差(後 − 前)をとり、その差の平均が 0 とちがうかを見ます。つまり、差に対する1標本のt検定です。

t=dˉsd/nt = \dfrac{\bar{d}}{s_d / \sqrt{n}}

自由度は n1n - 1 です。

既定値の前 62, 58, 70, 65, 74 と、後 60, 55, 66, 63, 70 で計算します。差は順に 2,3,4,2,4-2, -3, -4, -2, -4 で、差の平均は 3-3、差の標本標準偏差は 1 です。

t=31/5=356.7082t = \dfrac{-3}{1 / \sqrt{5}} = -3\sqrt{5} \approx -6.7082

自由度は 4、両側の p 値は 0.0026 です。有意水準 5% の臨界値 2.7764 より t|t| が大きく、p 値も 0.05 より小さいので、前後で変化があったと判断します。

対応のない検定とのちがい

同じデータを 2標本のt検定(対応なし)にかけると、個人差が「ばらつき」として紛れこみ、変化を見つけにくくなります。組になっているデータなら、対応のあるt検定のほうが小さな変化でも見つけられます。組になっているのに対応を使わないのは損です。

注意

前と後は、同じ個数を同じ順番で並べます。1 番目どうし、2 番目どうしが同じ人のデータとして組になるので、片方だけ並べ替えると答えが変わります。

差の平均が正なら増えた、負なら減ったことを表します。上の例では 3-3 なので、平均して 3 だけ下がったという意味です。