熱膨張(温度による伸び)の求め方

伸びを 線膨張係数 × 元の長さ × 温度変化 で求めます。線膨張係数は 10⁻⁶/K を単位に入れます(鉄はおよそ 12、アルミはおよそ 23)。

ものは温まると伸びます。伸びる量は、元の長さ温度の変化 の両方に比例します。

ΔL=αLΔT\Delta L = \alpha L \Delta T

α\alpha は線膨張係数で、1 K あたり元の長さの何倍伸びるかを表します。値が小さいので、ふつう 10610^{-6}/K を単位にして書きます。

主な線膨張係数(×10⁻⁶/K)

100 m のレールの温度が 30 K 上がります。

ΔL=12×106×100×30=0.036 m=36 mm\Delta L = 12 \times 10^{-6} \times 100 \times 30 = 0.036\ \text{m} = 36\ \text{mm}

3.6 cm も伸びます。 線路の継ぎ目にすき間があるのは、この伸びを逃がすためです。すき間がなければ、レールは行き場を失って横に曲がってしまいます。

634 m の鉄塔なら、40 K の温度差で 12×106×634×40=0.3012 \times 10^{-6} \times 634 \times 40 = 0.30 m。夏と冬で 30 cm も背が変わる計算になります。

鉄筋コンクリートが成り立つ理由

鉄とコンクリートの線膨張係数は、どちらもおよそ 12 で ほぼ同じ です。

これは偶然ですが、決定的に重要な偶然でした。もし値が大きく違えば、温度が変わるたびに鉄筋とコンクリートがずれ、互いに剥がれてしまいます。この 2 つがぴったり同じ割合で伸び縮みするからこそ、現代の建築が成立しています。

注意

温度変化 ΔT\Delta T なので、摂氏でもケルビンでも同じ数字になります。ここは絶対温度に直す必要がありません。