解説

日食と月食

日食は月が太陽を隠す現象、月食は月が地球の影に入る現象です。どちらも太陽・地球・月が一直線に並んだときに起こります。日食は月が太陽と地球のあいだに入る新月のとき、月食は地球が太陽と月のあいだに入る満月のときです。このページでは 3 つの天体を実際の周期で動かし、並びがそろう瞬間に何が起こるのかを見られます。

新月と満月は 29.53 日ごとに巡ってきますが、食はそのたびには起こりません。月の軌道が地球の公転面から 5.145 度傾いているためで、ほとんどの新月では月は太陽の少し上か下を通り過ぎ、ほとんどの満月では地球の影の上か下を通り過ぎます。表示パネルで軌道の傾きを切ると、傾きのない世界では毎月きちんと食が起こることが確かめられます。

食が起こるのは、月の軌道と地球の公転面が交わる線(交点)の近くに新月か満月が来たときだけです。この時期を食の季節といい、1 年に約 2 回、それぞれ 34 日ほど続きます。交点そのものも止まってはおらず、18.6 年かけて西へ一周します。そのため食の季節は毎年少しずつ早まり、同じ季節には戻りません。

場面パネルで日食と月食を選ぶと、その食が必ず起こる並びに交点を合わせ、少し手前から時間を進めます。近づいて、重なって、離れていくまでを続けて見られます。速度は表示パネルで変えられ、既定では 1 秒あたり 0.06 日、つまり実際の 1 時間半ほどを 1 秒で進みます。

画面の左下には、地球から月を見た眺めを出しています。満ち欠けの場面ではここで月相が変わっていき、月食のときは地球の影が月の面を横切っていきます。日食のときは月が太陽の側にあるので、この小窓の月はほとんど新月です。

図の大きさは見やすさを取っていて、実際の比ではありません。太陽までの距離は地球の直径の約 1 万 2 千倍あり、その縮尺で 3 つを 1 画面に置くと地球も月も点にしかなりません。周期と傾きは実際の値をそのまま使っているので、いつ食が起こるかという関係のほうは保たれています。