司法試験 短答式 2022 憲法 第14問

政党に関する次のアからウまでの各記述について、bの見解がaの見解の根拠となっている場合には1を、そうでない場合には2を選びなさい。(解答欄は、アからウの順に[No.26]から[No.28])
  1. a 政治資金の授受の規正その他の措置を講ずることを定めた政治資金規正法は、会社が政党及び政治資金団体に対して政治活動に関する寄附をすることを、一定の限度で認めている。

    b 政党は、議会制民主主義を支える不可欠の要素であり、かつ、国民の政治意思を形成する最も有力な媒体であるから、その健全な発展に協力することは、会社にとって当然の行為として期待される。

  2. a 国が政党に対し政党交付金による助成を行うことを定めた政党助成法は、政党に対する政党交付金の交付に当たっては、条件を付し、又はその使途について制限してはならないとしている。

    b 政党が議会制民主主義を支える不可欠の要素であることからすると、その結社としての活動の自由が制約されることはやむを得ない。

  3. a 公職選挙法は、所属議員、直近の選挙における得票又は当該選挙における候補者に照らし一定以上の規模を有する政党のみに、衆議院及び参議院の比例代表選出議員の選挙に参加することを認めている。

    b その所属する政党の規模の大小により、選挙への参加機会が均等でないことは、信条又は社会的身分による差別に当たる疑いがある。

  1. 1 bはaの根拠になっている
  2. 2 bはaの根拠になっていない

正答 1,2,2(配点 3)

参考

正解はア=1、イ=2、ウ=2。aの制度・規定を、bがその理由として支えているかを問う。ア:bは、政党が議会制民主主義を支える不可欠の要素であり国民の政治意思を形成する最も有力な媒体であるから、その健全な発展に協力することは会社にとって期待される行為であるという(八幡製鉄政治献金事件の説く趣旨)。これは、会社の政党への寄附を一定の限度で認めるaの規定を支える根拠になっている。イ:aは、政党交付金の交付に条件を付し使途を制限してはならないとする規定であり、政党の自主性・活動の自由を尊重する趣旨である。bは政党の活動の自由が制約されてもやむを得ないというもので、aとは逆の方向を向き、根拠にならない。ウ:aは一定規模以上の政党のみに比例代表選挙への参加を認める規定。bはそれが差別に当たる疑いがあるというもので、aを批判する立場であり、根拠にならない。

自作の解説(憲法第14条・第21条、政治資金規正法・政党助成法・公職選挙法および最高裁判例に基づく)

関連条文

関連判例

出典 法務省 令和4年司法試験 短答式試験 問題集[憲法]第14問/憲法の正解及び配点 https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00104.html