司法試験 短答式 2023 民法 第2問
意思能力に関する次のアからオまでの各記述のうち、誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。(解答欄は、[No.2])
- ア 意思能力とは、自己の行為の責任を弁識する能力をいう。
- イ 契約の当事者がその意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その契約の無効を善意無過失の第三者にも対抗することができる。
- ウ 契約の当事者がその意思表示をした時に意思能力を有しなかった場合において、その契約に基づく債務の履行として給付を受けたときは、現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う。
- エ 契約の申込者が申込みの通知を発した後に意思能力を有しない常況にある者となった場合において、その相手方が承諾の通知を発するまでにその事実が生じたことを知ったときは、その申込みは、その効力を有しない。
- オ 婚姻の当事者が婚姻届を作成した時に意思能力を有しないことは、婚姻の取消しの原因となる。
- 1 ア イ
- 2 ア オ
- 3 イ ウ
- 4 ウ エ
- 5 エ オ
正答 2(配点 2)
参考
正解は2(誤りはア・オ)。ア:記述は自己の行為の責任を弁識する能力(責任能力)の説明であって、意思能力(自己の行為の結果を判断することができる精神能力)の定義ではない。オ:婚姻届作成時に意思能力を欠く場合は婚姻をする意思がないものとして婚姻は無効であり、取消しの原因ではない。イ・ウ・エは正しい(イは意思無能力無効は絶対的無効、ウは民法121条の2第3項、エは526条)。
自作の解説(民法第3条の2・第121条の2・第526条に基づく)
関連条文
出典 法務省 令和5年司法試験 短答式試験 問題集[民法]第2問/民法の正解及び配点 https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00198.html