司法試験 短答式 2023 民法 第22問
更改及び混同に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。(解答欄は、[No.22])
- ア 債務者の交替による更改は、更改前の債務者の意思に反しても、債権者と更改後に債務者となる者との契約によってすることができる。
- イ 債務者の交替による更改後の債務者は、更改前の債務者に対して求償権を取得しない。
- ウ 債権者の交替による更改をする場合、更改前の債権者は、債務者の承諾を得なければ、更改前に債務者がその債務の担保として設定していた質権を更改後の債務に移すことができない。
- エ Aが死亡してその唯一の相続人であるBが限定承認をしたときは、AがBに対して有した債権は、混同により消滅する。
- オ Aがその所有する甲建物をBに賃貸し、BがこれをCに転貸した場合において、CがAから甲建物を購入して賃貸人たる地位がCに帰属したときは、転貸借関係は、混同により消滅する。
- 1 ア イ
- 2 ア ウ
- 3 イ オ
- 4 ウ エ
- 5 エ オ
正答 1(配点 2)
参考
正解は1(正しいのはア・イ)。ア:債務者の交替による更改は、更改前の債務者の意思に反しても、債権者と更改後に債務者となる者との契約によってすることができる(民法514条1項)。イ:更改後の債務者は、更改前の債務者に対して求償権を取得しない(514条2項)。ウは債務者自身が設定した担保を更改後の債務に移すのに債務者の承諾は不要(518条1項)だから誤り、エは限定承認をしたときは被相続人に対する権利は消滅しなかったものとみなされる(925条)から誤り、オは所有権を取得した転借人につき転貸借関係が当然に混同で消滅するわけではないから誤り。
自作の解説(民法第514条・第518条・第925条に基づく)
関連条文
出典 法務省 令和5年司法試験 短答式試験 問題集[民法]第22問/民法の正解及び配点 https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00198.html