司法試験 短答式 2023 民法 第24問
契約の解除に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。(解答欄は、[No.24])
- ア 債務者が債務の履行をせず、債権者が期間を定めないでその履行の催告をした場合において、その催告の時から相当の期間を経過しても債務が履行されないときは、債権者は、契約を解除することができる。
- イ 債務者が債務の履行をしない場合において、その不履行が債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、債権者は、契約を解除することができない。
- ウ 債務者が債務の履行をせず、債権者が催告をしても契約をした目的を達するのに足りる履行がされる見込みがないことが明らかなときは、債権者は、催告をせずに直ちに契約を解除することができる。
- エ AB間で締結された契約に基づき発生したAのBに対する債権甲をAがCに譲渡し、債務者対抗要件が具備された場合において、その後、BがAの債務不履行により当該契約を解除したときは、Cは、Bに対し、甲の履行を請求することができる。
- オ 賃借人が死亡し、複数の相続人が賃借権を共同相続した場合、賃貸人が賃貸借契約を解除するには、その相続人全員に対して解除の意思表示をしなければならない。
- 1 ア イ
- 2 ア ウ
- 3 イ エ
- 4 ウ オ
- 5 エ オ
正答 3(配点 2)
参考
正解は3(誤りはイ・エ)。イ:債務不履行による契約の解除に債務者の帰責事由は不要であり、不履行が債務者の責めに帰することができない事由によるものであっても債権者は解除できる(民法541条以下)から、解除できないとする記述は誤り。エ:譲渡された債権の発生原因である契約が債務不履行により解除されると、債権は遡及的に消滅し、譲受人Cは債務者Bに履行を請求できないから、請求できるとする記述は誤り。ア・ウ・オは正しい(アは541条、ウは542条1項、オは544条1項)。
自作の解説(民法第541条・第542条・第544条および判例に基づく)
関連条文
出典 法務省 令和5年司法試験 短答式試験 問題集[民法]第24問/民法の正解及び配点 https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00198.html