司法試験 短答式 2023 憲法 第4問

集会の自由に関する次のアからウまでの各記述について、最高裁判所の判例の趣旨に照らして、正しいものには○、誤っているものには×を付した場合の組合せを、後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は、[No.8])
  1. 集団行進が行われることによって一般交通の用に供せられるべき道路の機能を著しく害するものと認められ、また、条件を付与することによってもかかる事態の発生を阻止することができないと予測される場合には、当該集団行進について不許可処分がなされたとしても憲法第21条に反しない。
  2. 公共の秩序を保持し、又は公共の福祉が著しく侵されることを防止するため、特定の場所又は方法につき、合理的かつ明確な基準の下に、集団行進についてあらかじめ許可を受けることを必要とするとの規定を設けたとしても憲法第21条に反しない。
  3. 皇居外苑などの国民公園は、国が直接公共の用に供した財産であるとしても、集会のために設置されたものではないため、公園を集会に使用するための許可の申請について、公園の管理権者はその許否を自由に決することができ、不許可処分を行っても憲法第21条に反しない。
  1. 1 ア○ イ○ ウ○
  2. 2 ア○ イ○ ウ×
  3. 3 ア○ イ× ウ○
  4. 4 ア○ イ× ウ×
  5. 5 ア× イ○ ウ○
  6. 6 ア× イ○ ウ×
  7. 7 ア× イ× ウ○
  8. 8 ア× イ× ウ×

正答 2(配点 2)

参考

正解は2(ア○イ○ウ×)。ア:集団行進が一般交通の用に供されるべき道路の機能を著しく害し、条件の付与によってもその事態の発生を阻止できないと予測される場合に、当該集団行進を不許可とすることは憲法21条に反しない(東京都公安条例事件・最大判昭和35年7月20日刑集14巻9号1243頁等の趣旨)。○。イ:公共の秩序保持等のため、特定の場所又は方法につき合理的かつ明確な基準の下にあらかじめ許可を要するとの規定を設けても憲法21条に反しない(新潟県公安条例事件・最大判昭和29年11月24日刑集8巻11号1866頁)。○。ウ:皇居外苑使用不許可事件(最大判昭和28年12月23日民集7巻13号1561頁)は、国民公園の集会使用の許否が管理権者の管理作用に属するとしつつも、その判断は公共の福祉との調整の下に行われるべきもので自由裁量ではないとした。管理権者が許否を「自由に決することができる」とする記述は判例の趣旨に反し誤り(×)。

自作の解説(憲法第21条および最高裁判例に基づく)

関連条文

関連判例

出典 法務省 令和5年司法試験 短答式試験 問題集[憲法]第4問/憲法の正解及び配点 https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00198.html