司法試験 短答式 2024 民法 第1問
成年後見制度に関する次のアからオまでの各記述のうち、誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
- ア 精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者について保佐開始の申立てがされたときは、家庭裁判所は、保佐開始の審判をすることができる。
- イ 本人以外の者から補助開始の申立てがされたときは、家庭裁判所は、本人の同意がなければ、補助開始の審判をすることができない。
- ウ 任意後見契約が登記されている場合には、家庭裁判所は、本人の利益のため特に必要があると認めるときでなければ、後見開始の審判をすることができない。
- エ 成年被後見人が成年後見人の同意を得ずに日用品の購入をしたときは、成年後見人は、その購入を内容とする契約を取り消すことができる。
- オ 保佐人の同意を得なければならない行為について、被保佐人の利益を害するおそれがないにもかかわらず保佐人が同意をしないときは、家庭裁判所は、被保佐人の申立てにより、保佐人の同意に代わる許可を与えることができる。
- 1 ア イ
- 2 ア エ
- 3 イ ウ
- 4 ウ オ
- 5 エ オ
正答 2(配点 2)
参考
正解は2(誤りはア・エ)。ア:事理を弁識する能力を欠く常況にある者は後見開始の審判の対象であり(民法7条)、保佐開始の審判をすることはできないから誤り。エ:成年被後見人がした日用品の購入その他日常生活に関する行為は取り消すことができないから(民法9条ただし書)、取り消せるとするのは誤り。イは本人以外の者の請求による補助開始の審判に本人の同意を要する点(民法15条2項)、ウは任意後見契約が登記されている場合に後見開始の審判が制限される点(任意後見契約に関する法律10条1項)、オは保佐人の同意に代わる許可(民法13条3項)で、いずれも正しい。
自作の解説(民法の成年後見制度の規定に基づく)
関連条文
出典 法務省 令和6年司法試験 短答式試験 問題集[民法]第1問/民法の正解及び配点 https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00241.html