司法試験 短答式 2024 民法 第26問
AがBとの間でA所有の絵画甲をBに負担付きで贈与する契約をした場合に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
- ア AからBへの甲の引渡しがなくても、本件契約は、その効力を生ずる。
- イ 本件契約が書面によらないでされた場合は、Bが負担した義務を全て履行したときであっても、Aは、甲をBに引き渡す前であれば、本件契約を解除することができる。
- ウ Bが負担した義務を履行しなかったときであっても、Aは、そのことを理由として本件契約を解除することができない。
- エ 本件契約が書面によらないでされた場合は、Aが甲をBに引き渡したときであっても、Bは、その負担する義務を履行する前であれば、本件契約を解除することができる。
- オ 引き渡された甲の品質が本件契約の内容に適合しない場合であっても、甲の価額が負担の価額を上回っているときは、Bは、Aに対し、負担の減縮を請求することができない。
- 1 ア ウ
- 2 ア オ
- 3 イ ウ
- 4 イ エ
- 5 エ オ
正答 2(配点 2)
参考
正解は2(正しいものはア・オ)。ア:贈与は当事者の意思表示によって効力を生ずる諾成契約であり、目的物の引渡しがなくても効力を生ずるから正しい。オ:負担付贈与の贈与者は負担の限度で売主と同様の担保責任を負うにとどまり、目的物の価額が負担の価額を上回るときは受贈者は負担の減縮を請求できないから(民法551条2項)正しい。イは受贈者が負担を履行した後の解除、ウは負担付贈与への双務契約の規定の準用による解除(民法553条)、エは書面によらない贈与でも引渡しにより履行が終わった部分は解除できない点(民法550条)で、いずれも誤り。
自作の解説(民法の負担付贈与に関する規定に基づく)
関連条文
出典 法務省 令和6年司法試験 短答式試験 問題集[民法]第26問/民法の正解及び配点 https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00241.html