司法試験 短答式 2024 民法 第30問
事務管理に関する次のアからオまでの各記述のうち、誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
- ア 管理者が他人の事務の管理を始めた時にそれが本人の意思に反することが明らかであったときは、事務管理は、成立しない。
- イ 管理者は、本人の意思を推知することができるときは、その意思に従って事務管理をしなければならない。
- ウ 事務管理をするについて費用を要するときは、本人は、管理者の請求により、その前払をしなければならない。
- エ 管理者が本人の身体に対する急迫の危害を免れさせるために事務管理をした場合において、管理者に故意又は過失があったときは、管理者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
- オ 管理者は、本人に引き渡すべき金額を自己のために消費したときは、その消費した日以後の利息を支払わなければならない。
- 1 ア イ
- 2 ア オ
- 3 イ ウ
- 4 ウ エ
- 5 エ オ
正答 4(配点 2)
参考
正解は4(誤りはウ・エ)。ウ:事務管理には委任のような費用前払請求権の規定は準用されず、管理者は支出した費用の償還を請求できるにとどまるから(民法702条)、本人が前払をしなければならないとするのは誤り。エ:本人の身体に対する急迫の危害を免れさせるためにした緊急事務管理では、悪意又は重大な過失がなければ損害賠償責任を負わないから(民法698条)、故意又は過失があれば責任を負うとするのは誤り。アは本人の意思に反することが明らかな場合の事務管理の不成立、イは本人の意思の推知、オは金銭消費と利息(民法701条)で、いずれも正しい。
自作の解説(民法の事務管理に関する規定に基づく)
関連条文
出典 法務省 令和6年司法試験 短答式試験 問題集[民法]第30問/民法の正解及び配点 https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00241.html