さっき朝起きたばかりの恋人が口臭を気にせずイチャイチャする恋愛ドラマは非現実的という記事を書きました。そこでCSI(ラスベガス)に言及しましたが、私はアメリカのドラマをよく見ます。
全話でなく、部分的に見たものをカウントしていいなら、メジャーな作品はたぶんほとんど見ました。私はこの数年ずっと、「好きなドラマは?」と聞かれるたびにCSIと答えています。
CSIはいくつかシリーズがあります。私が好きなのはCSI科学捜査班というシリーズ。これはアメリカアメリカしていないドラマで、ストーリーはシンプルですが、映像技術は非常にすごい。ハリウッド映画を除けば、おそらくCSIが映像編集技術において圧倒的なナンバーワン。
「お前はなにもわかってない」
とドラマ通の人に絶対言われるだろうけど。CSIはジュラシック・パークやハリー・ポッター、マトリックス、パイレーツオブカリビアン、そういう映画には映像で勝てない。だけどドラマでは圧勝だと思う。
このドラマは日本人向けです。CSIニューヨーク、あるいは違うシリーズのNCISと比べるとわかります。CSIニューヨークは同じCSIなのに、カメラがよく動き、キャラが忙しなく動きます。三人並んだ刑事が、道行く人と肩がぶつかりそうになりながら、ニューヨークを偉そうに闊歩する。だけどCSI科学捜査班(ラスベガス)は忙しくない。なのにテキパキと進み、一話で二つの事件が同時に解決される。
クリミナル・マインドも非常に忙しなく動きます。展開が早いというより、キャラが少し狂ったように忙しい。私はこれをニューヨーク的と呼んでいます。
私だけかもしれないけど、私はニューヨーク的動作がどうしても苦手なんです。そういうのが好きな人には申し訳ないです。これはただの個人的感想なのです。すみません。NCISやビッグバン・セオリーは面白いです。面白いけど、私の中でなんとなく引っかかるところがあって、それはニューヨーク的な動作とセリフなのです。
話はズレるけど、これはアメリカでも有名な話です。ニューヨークにいる人はニューヨーク的な忙しさを誇りに思っているようです。そしてロサンゼルス的、カリフォルニア的なものを見下す人もそこそこいるよう。どっかの番組で互いの悪口を言い合うものがあって、確かYouTubeに公開されていたはず。で、カリフォルニア的とはなにかっていうと、遅いってことです。その番組では確か、ニューヨークの住人がこれをおちょくってカーダシアン的とかビバリーヒルズ的とか言ってました。
ニューヨーク…せかせか早い
ロサンゼルス…とろい
ですが、私はロサンゼルス的なもの、つまり落ちついたものが性にあっています。CSIラスベガスは主人公たちがわりとゆっくり動き、カメラもゆっくり移動します。CSIマイアミはカメラが走ったり大きくブレるので、ここは大きな違い。
最後に動作について。日本人がどうして英語を話さないか、ってところにも通じるけど、日本人はいくつかの動作をたぶん苦手とします。それが肩をすくめてオーマイガーみたいなことを言うこと。あと、気取った感じでYeahとかwell…って言うところ。これが苦手じゃないって人は英語がすぐ上達すると思う。
苦手とするところはバラけるかもしれないけど、日本人から見て気取ったように見えるところをどう心の中で処理するかが英語文化に触れるうえでの鍵なんですよね。
で、CSI科学捜査班っていう作品はこういう気取ったシーンがほとんどない。なのでかは知らないが、Huluとかのランキングでは常に上位にきている。
日本人は良くも悪くも気取らない性格です。気取ると、あいつなんなんだ、みたいな空気に絶対になります。気取ることが許されるのは、ダンガンロンパに出てくるようなキャラクターです。つまりぶっとんでなに考えているかわからんやつです。
海外のドラマにもこのぶっとんだキャラクターがそろうものがあります。それはトレーラーパークボーイズっていうカナダのドラマで、私は全話見ました。刑務所とトレーラーハウスを往復するクソ野郎たちの話ですが、すぐに盗むし、ガソリン飲もうとするし、いつも飲んでるし、もう最低のクソ野郎なんですが、こういう主人公は気取るもへったくれもないので、おそらく日本に受けるのです。
テンションレベル
以上の話を整理するとこうなる。
鬱アニメの主人公…1
ヒロシです…1.5
気取ってない人…2
〜〜〜このへんから日常的なテンション〜〜〜
CSIラスベガスの主任…3
マトリックスの登場人物たち…3.2
平均的日本人の日常…3.5
アニメの主人公…4
イギリスドラマの平均的主人公…4.5
CSIラスベガスの若手…5
サウスパークのカートマン…5.5
ハーマイオニー…6
イーロン・マスクのツイート…6.9
〜〜〜このへんからニューヨーク的 Oh, yeah〜〜〜
NCISの若手…7
フレンズ…7.3
ビッグバン・セオリー…7.5
〜〜〜このへんからぶっとんでOK〜〜〜
ウルフ・オブ・ウォールストリート…8
コウメ太夫…8.3
ダンガンロンパ…9
江ノ島盾子…9.5
日本のアニメでぶっとんだキャラクターがよくいるのは、6.5〜8くらいのテンションに対する苦手意識からくるんではないかと思っています。だからといってNCIS、フレンズ、ビッグバン・セオリーを批判してるわけじゃないですよ。もちろん面白いです。すばらしいです。これはただの偏見と個人的感想で、作品への批判はまったくありません。
ヒロシです。。。みたいなキャラクターはぶっとんだキャラクターの逆で、憂鬱げなところにも日本人は魅力を見出します。この両極なところがユニークで面白いです。