司法試験 短答式 2025 民法 第12問

先取特権に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。(解答欄は、[No.12])
  1. 葬式の費用の先取特権と日用品の供給の先取特権とが競合するときは、日用品の供給の先取特権が葬式の費用の先取特権に優先する。
  2. 雇用関係の先取特権と不動産の賃貸の先取特権とが競合するときは、雇用関係の先取特権が優先する。
  3. 葬式の費用の先取特権は、債務者がその扶養すべき親族のためにした葬式の費用のうち相当な額についても存在する。
  4. 日用品の供給の先取特権は、債務者が法人である場合でも存在する。
  5. 各債権者の共同の利益のためにされた債務者の財産の保存に関する費用のうち全ての債権者に有益でなかったものについては、共益の費用の先取特権は、その費用によって利益を受けた債権者に対してのみ存在する。
  1. 1 ア イ
  2. 2 ア ウ
  3. 3 イ エ
  4. 4 ウ オ
  5. 5 エ オ

正答 4(配点 2)

参考

正解は4(正しいのはウ・オ)。ウ:葬式費用の先取特権は、債務者がその扶養すべき親族のためにした葬式費用のうち相当な額についても存在する(民法309条2項)。オ:共益費用の先取特権は、すべての債権者に有益でなかったものについては、その費用によって利益を受けた債権者に対してのみ存在する(民法307条2項)。ア:一般の先取特権の順位は共益費用・雇用関係・葬式費用・日用品供給の順(民法306条・329条1項)であり、葬式費用が日用品供給に優先するから誤り。イ:一般の先取特権(雇用関係)と動産の特別の先取特権(不動産賃貸)が競合する場合は原則として特別の先取特権が優先する(民法336条本文の例外)から、雇用関係が優先するとするのは誤り。エ:日用品供給の先取特権は債務者(自然人)の生活に必要な供給についてのものであり、法人には存在しないから誤り。

自作の解説(先取特権に関する規定に基づく)

関連条文

出典 法務省 令和7年司法試験 短答式試験 問題集[民法]第12問/民法の正解及び配点 https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00267.html