司法試験 短答式 2025 憲法 第13問

政党に関する次のアからウまでの各記述について、正しいものには○、誤っているものには×を付した場合の組合せを、後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は、[No.25])
  1. 憲法第51条が、議院内での国会議員の発言について院外で責任を問われないとしている趣旨は、議院における国会議員の自由な発言や表決を保障することにあるが、免責の対象となるのは主に一般市民も負う民事・刑事上の責任であるから、国会議員の議院内での発言を理由に所属政党が除名処分を行っても違憲ではない。
  2. 政党は、現在の議会制民主主義において、社会の民意を国政へと媒介する公的機能を果たしていることから、政党助成法は、政党に対し、交付金による助成をする一方で、政党内部の民主的規律を保障するため、党員による党首の定期的選挙を実施することなどの条件を定めている。
  3. 共産党袴田事件判決(最高裁判所昭和63年12月20日第三小法廷判決、集民155号405頁)の趣旨によれば、政党が党員に対して行った処分が一般市民としての権利利益を侵害する場合、裁判所は、当該政党の自律的に定めた規範が公序良俗に反するなどの事情がない限りその規範に照らして、そのような規範がないときは条理に基づいて、その処分が適正な手続にのっとってされたか否かを審理することができる。
  1. 1 ア○ イ○ ウ○
  2. 2 ア○ イ○ ウ×
  3. 3 ア○ イ× ウ○
  4. 4 ア○ イ× ウ×
  5. 5 ア× イ○ ウ○
  6. 6 ア× イ○ ウ×
  7. 7 ア× イ× ウ○
  8. 8 ア× イ× ウ×

正答 3(配点 2)

参考

正解は3(ア○ イ× ウ○)。ア:正しい。憲法51条の免責特権は国家による責任追及からの免責であり、政党による除名処分は政党の内部自律の問題であるから、議院内の発言を理由に所属政党が除名処分をしても違憲とはならない。イ:誤り。政党助成法は政党の要件や交付金の使途等を定めるが、党員による党首の定期的選挙の実施といった内部の民主的規律を助成の条件として課してはいない。ウ:正しい。共産党袴田事件(最判昭和63年12月20日集民155号405頁)は、政党の処分が一般市民法秩序上の権利利益を侵害する場合、自律的規範が公序良俗に反する等の事情がない限りその規範に照らし、規範がないときは条理に基づき、適正な手続でされたか否かを審理しうるとした。

自作の解説(憲法第51条・第21条および参照判例に基づく)

関連条文

関連判例

出典 法務省 令和7年司法試験 短答式試験 問題集[憲法]第13問/憲法の正解及び配点 https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00267.html