一元配置分散分析の求め方

3 つの群の平均に、どこかにちがいがあると言えるかを一度に調べます。群と群のあいだのばらつきを、群の中のばらつきで割った F 値を見ます。t 検定を 3 回くり返すのとは違い、判断を誤る確率が膨らみません。

3 つの肥料で育てた作物の収量に差があるか。3 つの群の平均を比べたいとき、t 検定を 3 回くり返してはいけません。1 回ごとに 5% の誤りを許すと、3 回のうちどこかで誤る確率は 10.9531 - 0.95^3 でおよそ 14.3% まで膨らむからです。一度にまとめて調べるのが分散分析です。

考え方は、全体のばらつきを 2 つに分けることです。ひとつは群と群のあいだのばらつき、もうひとつは同じ群の中のばらつきです。もし群のあいだに本当に差があるなら、前者は後者より大きくなるはずです。

F=SSbk1SSwNkF = \dfrac{\dfrac{SS_b}{k - 1}}{\dfrac{SS_w}{N - k}}

それぞれを自由度で割ってから比を取ります。群内のばらつきを「ものさし」にして、群間のばらつきがその何倍あるかを測っているわけです。

既定の入力で見てみます。群A が 12, 15, 18, 20、群B が 22, 25, 27, 24、群C が 17, 19, 16, 21 です。

各群の平均は 16.25、24.5、18.25 で、全体の平均はおよそ 19.6667 です。群間のばらつきはおよそ 148.1667、群内のばらつきは 64.5 になります。

この 2 つを足すと 212.6667 になり、全体の平均からのばらつきをそのまま計算した値と一致します。分散分析という名前は、全体のばらつきをこう分解するところから来ています。

自由度は群間が 31=23 - 1 = 2、群内が 123=912 - 3 = 9 です。F 値は (148.1667÷2)÷(64.5÷9)(148.1667 \div 2) \div (64.5 \div 9) でおよそ 10.3372 になります。

p 値はおよそ 0.004660、臨界値はおよそ 4.2565 です。F 値が臨界値を大きく超えているので、有意水準 5% で「3 群のどこかに差がある」と判断します。

注意

分散分析が言えるのは「どこかに差がある」までです。A と B なのか、B と C なのかは教えてくれません。どの組み合わせかを知るには、テューキー法などの多重比較を続けて行います。

この計算機は 3 群に決めてあります。群の数を変えることはできません。

各群が正規分布に従い、群ごとのばらつきが等しいことを前提にしています。ばらつきが大きく違うときは、ウェルチの分散分析など別の方法が要ります。

2 群であれば分散分析と t 検定は同じ結論になります。実際、2 群のときの F 値は t 値の 2 乗にちょうど一致します。