体表面積の求め方

身長と体重から体の表面積を推定します。薬の量や輸液の量は、体重よりも体表面積に比例することが多く、医療の現場で使われます。求め方が何通りかあるので、代表的な 3 つを並べて出します。

体表面積は体の表面の広さで、単位は m² です。大人ならおよそ 1.6 から 1.8 くらいになります。

医療の現場では薬の量を決めるのに使います。とくに抗がん剤は、体重ではなく体表面積に比例させて投与量を決めるのがふつうです。体の中で薬を処理する能力や、熱や水分のやりとりの大きさが、体重よりも表面積に近い動き方をするためです。輸液の量を決めるときや、心拍出量を体格で補正するときにも使われます。

体表面積は直接測れないので、身長と体重から推定します。推定の式はいくつもあり、この計算機は代表的な 3 つを並べて出します。

0.007184×H0.725×W0.4250.007184 \times H^{0.725} \times W^{0.425}
H×W3600\sqrt{\dfrac{H \times W}{3600}}
0.008883×H0.663×W0.4440.008883 \times H^{0.663} \times W^{0.444}

1 つ目がデュボア式で、1916 年に発表されて以来もっとも広く使われています。2 つ目がモステラー式で、1987 年に提案されました。平方根 1 回で済むので、電卓しかない場面でも手早く出せます。3 つ目が藤本式で、日本人の実測データから作られたものです。

3 つとも、身長と体重を掛け合わせた形をしています。体を大づかみに見れば、表面積は長さの 2 乗で、体重は長さの 3 乗で増えていきます。ですから身長と体重の両方が分かれば、表面積はかなりよく決まります。式ごとに指数や係数が違うのは、それぞれ別の集団の実測値に合わせて当てはめた結果です。

身長 170 cm、体重 65 kg で計算してみます。

デュボア式はおよそ 1.7536、モステラー式はおよそ 1.7520、藤本式はおよそ 1.7072 になります。

デュボア式とモステラー式は、小数第 3 位まで見てもほとんど同じ値です。式の形はまるで違うのに近い答えになるのは、どちらも同じ実測データを別のやり方で近似したものだからです。藤本式だけが 0.05 ほど小さく出ています。欧米人のデータから作られた式と、日本人のデータから作られた式の差がここに現れています。

注意

どの式を使うかは、施設や薬ごとに決められていることがほとんどです。式が変われば値が変わり、値が変われば投与量も変わります。その場の判断で式を選ばないでください。

あくまで推定値です。極端に痩せている場合、太っている場合、小児の場合は、式による差が大きくなります。もともと限られた人数の実測から作られた式なので、そこから外れた体格ほど当てはまりが悪くなります。

この計算機は身長を cm、体重を kg で受け取ります。資料によっては身長を m で書いた式もあるので、ほかの計算と見比べるときは単位を確かめてください。