円外の点からの接線の長さの求め方

円の外にある点から円へ接線を引いたとき、点から接点までの長さを求めます。接線は接点で半径と直角に交わるので、三平方の定理だけで出ます。2 本の接線がなす角と、2 つの接点を結ぶ長さもあわせて出します。

円の外にある点から円へ接線を引くと、必ず 2 本引けます。その点から接点までの長さは、三平方の定理だけで求まります。

L=d2r2L = \sqrt{d^2 - r^2}

この単純な式が成り立つのは、接線が接点で半径と直角に交わるからです。円の中心・接点・もとの点を結ぶと直角三角形ができ、斜辺が dd、直角をはさむ 2 辺が rrLL になります。

接線が半径と直角になる理由も見ておきます。接線は円と 1 点でしか交わりません。もし直角でなければ、中心から接線への垂線の足は接点と別の場所になり、そこは中心から rr より近いことになります。すると接線は円の内側を通ることになり、2 点で交わってしまいます。ですから直角でなければなりません。

既定の入力で見てみます。半径 3 の円があり、中心から 5 だけ離れた点から接線を引きます。

5232\sqrt{5^2 - 3^2}16\sqrt{16} で、接線の長さはちょうど 4 です。3 と 4 と 5 の直角三角形が現れています。

2 つの接点を結ぶ長さは 2rLd\dfrac{2rL}{d} で、2×3×4÷52 \times 3 \times 4 \div 5 の 4.8 になります。2 本の接線がなす角は 2arcsinrd2\arcsin\dfrac{r}{d} で、arcsin(0.6)\arcsin(0.6) がおよそ 36.87 度ですから、およそ 73.74 度です。

方べきの定理とのつながり

式を変形すると L2=d2r2=(d+r)(dr)L^2 = d^2 - r^2 = (d + r)(d - r) になります。右辺は、点から円の中心を通る直線を引いたときの、2 つの交点までの距離の積です。

方べきの定理は、点からどんな向きに直線を引いても、2 つの交点までの距離の積が同じ値になると言っています。接線はその直線を回していって 2 つの交点が重なった極限にあたるので、積は L×LL \times L になります。ここで結びつきます。

注意

点が円の内側にあると接線は引けません。円周上にちょうどあるときは、点そのものが接点になるので接線の長さは 0 です。この計算機はどちらも計算せずに知らせます。

ddrr に比べて非常に大きいと、接線の長さは dd にほとんど等しくなります。遠くから見れば円は点に見える、ということです。

この式から、1 つの点から引いた 2 本の接線の長さは必ず等しいことも分かります。どちらも d2r2\sqrt{d^2 - r^2} になるからです。ここから、円に外接する四角形では向かい合う辺の和が等しくなる、という性質(ピトーの定理)が導かれます。4 つの頂点それぞれで接線の長さが等しいので、足し合わせると打ち消し合うためです。