減価償却(定額法・定率法)の求め方

設備や車の値段を、使う年数にわたって費用に振り分けます。定額法は毎年同じ額を、定率法は残っている帳簿価額に一定の割合をかけた額を償却します。定率法の償却率は 2 ÷ 耐用年数(200% 定率法)です。

3000000 円の車を買っても、その年に 3000000 円まるごとを費用にはしません。何年も使うものだからです。使う年数にわたって少しずつ費用に振り分けていく手続きを減価償却といいます。何年で振り分けるかは資産の種類ごとに決まっていて、これを耐用年数といいます。

振り分け方は主に 2 つあります。定額法は、毎年おなじ額を償却します。

D=CLD = \dfrac{C}{L}

定率法は、まだ償却していない残り(帳簿価額)に、毎年おなじ割合をかけた額を償却します。

Dk=C(1d)k1×d,d=2LD_k = C(1 - d)^{k-1} \times d, \quad d = \dfrac{2}{L}

定率法の償却率が 2÷L2 \div L なのは、定額法の率 1÷L1 \div L の 2 倍という決め方によります。200% 定率法と呼ばれます。

取得価額 3000000、耐用年数 6 年で、3 年目まで来たところを見てみます。

定額法では償却率が 1÷61 \div 6 でおよそ 16.67%、償却費は毎年 500000 です。3 年で 1500000 を償却し、帳簿価額は 1500000 になります。

定率法では償却率が 2÷62 \div 6 でおよそ 33.33% です。1 年目は 3000000 の 33.33% で 1000000、2 年目は残った 2000000 の 33.33% でおよそ 666667、3 年目は残った 1333333 の 33.33% でおよそ 444444 になります。3 年での累計はおよそ 2111111 で、帳簿価額はおよそ 888889 まで下がります。

同じ 3 年でも、定率法のほうが 600000 以上多く償却できています。早く費用にできるぶん、初めのころの税負担が軽くなります。ただし後の年は償却費が小さくなるので、耐用年数を通した合計はどちらも変わりません。

税務申告との違い

日本の税務申告では、定率法にもう一段の仕組みがあります。定率法は残りに割合をかけ続けるので、計算のうえではいつまでも 0 になりません。そこで償却費が「償却保証額」を下回った年から、残りを均等に割って耐用年数で償却し切る決まりになっています。この計算機はその切り替えを入れていないので、耐用年数の後ろのほうの年は申告の数字とずれます。

また税務では、償却し終わったあとも帳簿価額を 1 円だけ残します。備忘価額といって、その資産がまだ手元にあることを帳簿に残しておくためのものです。この計算機は 0 まで償却します。

注意

事業年度の途中で買った資産は、その年は使った月数ぶんだけを償却します。この計算機は 1 年まるごと使った場合を出しています。

耐用年数は自分で決めるものではなく、資産の種類ごとに省令で定められています。実際の申告では、その表に当てはめた年数を使ってください。