力率の求め方(有効電力と皮相電力)

交流では電圧と電流の位相がずれるので、電圧 × 電流のうち仕事になるのは一部だけです。その割合が力率です。有効電力と電圧・電流から、力率・皮相電力・無効電力・位相角を求めます。

交流では、電圧と電流の位相がずれることがあります。すると電圧と電流を掛けたもののうち、実際に仕事になるのは一部だけです。その割合が力率です。

cosϕ=PS,S=VI\cos\phi = \dfrac{P}{S}, \qquad S = V I

PP は有効電力、SS は皮相電力、VVII は電圧と電流の実効値、ϕ\phi が位相角です。

3 つの電力の関係

有効電力・無効電力・皮相電力は、直角三角形をなします。

S2=P2+Q2S^2 = P^2 + Q^2

QQ が無効電力です。無効電力は仕事をせず、コイルやコンデンサと電源のあいだを行き来するだけですが、電線には流れます。そのぶん電線を太くしなければなりません。力率を上げると設備が小さくて済むのは、このためです。

有効電力 800 W、電圧 100 V、電流 10 A のとき、力率は 0.8 です。

皮相電力は 100 × 10 = 1000 VA です。800 ÷ 1000 = 0.8 が力率になります。無効電力は 100028002=600\sqrt{1000^2 - 800^2} = 600 var、位相角は cos10.8=36.87\cos^{-1} 0.8 = 36.87 度です。

注意点

力率が 1 を超えることはありません。有効電力が皮相電力を超える入力をすると、どこかの値の測り違いとして計算しません。

電圧と電流は実効値で入れてください。波形がひずんでいる場合は、この式で出る値(変位力率)と、ひずみを含めた総合力率が食い違います。