72 の法則の使い方

複利で元本が 2 倍になるまでの年数を、72 ÷ 年利 (%) という暗算で見積もります。正確には ln2 ÷ ln(1 + 利率) ですが、年利が数 % のあたりでは 72 で割るだけでよく合います。

複利で元本が 2 倍になるまでの年数を、暗算で見積もる方法です。

年数72年利 (%)\text{年数} \approx \dfrac{72}{\text{年利 (\%)}}

正確には次の式で求まりますが、電卓なしでは計算できません。72 で割るだけなら頭の中でできます。

年数=ln2ln(1+r)\text{年数} = \dfrac{\ln 2}{\ln(1 + r)}

なぜ 72 なのか

ln2=0.693\ln 2 = 0.693 なので、利率が非常に小さいときは 69.3 で割るのが正しい値に近づきます。ところが利率が大きくなると、複利の効きで必要な年数は少し増えます。その両方をならして、数 % の範囲でいちばんよく合うのが 72 です。72 は約数が多く、2 でも 3 でも 4 でも 6 でも 8 でも 9 でも割り切れるという都合のよさもあります。

年利 6% なら 72÷6=1272 \div 6 = 12 年です。正確な値は 11.90 年なので、差は 0.1 年しかありません。年利 8% では 9 年に対して正確な値が 9.01 年と、ほぼ一致します。3 倍になるまでは 18.85 年かかります。

注意

よく合うのは年利 4% から 15% くらいまでです。年利 1% では 72 年に対して正確な値が 69.7 年、年利 30% では 2.4 年に対して 2.64 年と、ずれが目立ってきます。

インフレにも同じ考え方が使えます。物価が年 3% 上がると、24 年でお金の価値が半分になります。