走った距離とタイムから、1 km あたりのペースと時速を求めます。あわせて、別の距離を走ったときのタイムをリーゲルの式 T₂ = T₁ × (D₂ ÷ D₁)^1.06 で予想します。
ペースは 1 km を何分何秒で走るかで表します。タイムを距離で割るだけです。時速に直したいときは、距離を時間で割ります。
別の距離を走ったらどれくらいのタイムになるか、という予想にはリーゲルの式を使います。
ここがこの式のすべてです。もし指数が 1 だったら、タイムは距離にそのまま比例します。つまり距離がどれだけ伸びても同じペースで走れる、ということになってしまいます。
実際にはそうなりません。距離が伸びるほどペースは落ちます。1.06 という 1 よりわずかに大きい数が、その落ち方を表しています。ほんの 0.06 の違いですが、距離が 2 倍になったときタイムは 2 倍ではなく 2.08 倍、4 倍になったときは 4.35 倍になります。距離が離れるほど差は広がっていきます。
10 km を 50 分で走った場合で見てみます。ペースは で 5 分ちょうど、時速は で 12 km/h です。
ここからフルマラソン 42.195 km を予想します。距離は で 4.2195 倍です。同じペースのままなら で 211 分ですが、4.2195 を 1.06 乗すると 4.6 になるので、 でおよそ 230 分、3 時間 50 分 1 秒という予想になります。
このときのペースは でおよそ 5 分 27 秒です。10 km のときの 5 分 00 秒から 27 秒落ちる計算になります。同じペースで押し切れると考えて計画を立てると、後半で苦しくなります。
もとの距離と予想したい距離が離れるほど、当たらなくなります。1500 m のタイムからフルマラソンを予想しても、意味のある数は出ません。おおよそ 2 倍から 3 倍くらいまでの距離が目安です。
その距離を走り切るだけの練習を積んでいることが前提の式です。10 km は走れるけれどフルマラソンは初めて、という場合、後半で足が止まるぶんは式に入っていません。予想より遅くなるのがふつうです。
暑さや風、コースの起伏も入っていません。同じ走力でも条件が悪ければタイムは落ちます。