標本平均がどれだけぶれるかを表す値で、標本標準偏差 ÷ √個数 で求めます。標準偏差がデータそのもののばらつきを表すのに対して、標準誤差は平均という推定値の精度を表します。
同じ母集団から標本を取り直すたびに、標本平均は少しずつ違う値になります。そのぶれ幅を表すのが標準誤差です。
標準偏差と標準誤差は、名前は似ていますが表しているものが違います。標準偏差はデータそのもののばらつきで、データを増やしても小さくなりません。母集団のばらつきに近づいていくだけです。標準誤差は平均という推定値の精度で、データを増やせば小さくなります。
なぜ平方根なのかは、分散で考えると見通しがよくなります。独立に取った 個の値を足すと分散も 倍になりますが、平均を出すために で割ると、分散は で割られます。差し引きで標本平均の分散はもとの になり、標準偏差はその平方根なので になります。
分母が であるところが要点です。標準誤差を半分にするには、データを 2 倍ではなく 4 倍集める必要があります。100 個を 400 個にしてやっと半分です。調査の手間に対して精度が上がりにくいのは、この平方根のためです。
既定の入力 12, 15, 18, 20, 25 で見てみます。データは 5 個で、平均は 18 です。
平均からのずれは順に −6, −3, 0, 2, 7 で、2 乗して足すと 98 になります。標本標準偏差はこれを で割って平方根を取り、 でおよそ 4.9497 です。
標準誤差はこれを で割って、およそ 2.2136 になります。データそのものは 4.9497 ほどばらついているけれど、その平均は 2.2136 ほどしかぶれない、という読み方をします。
信頼区間はこの値から作ります。母平均の 95% 信頼区間は、標本平均から t 分布の臨界値 × 標準誤差だけ両側に広げた区間です。標準誤差が小さいほど区間は狭くなります。
グラフのエラーバーにもよく使われます。ただし棒の長さが標準偏差なのか標準誤差なのか、あるいは信頼区間なのかで意味がまったく変わるので、図には必ず書き添える約束になっています。標準誤差は標準偏差より短くなるため、断らずに使うとばらつきが小さく見えてしまいます。
標本標準偏差は で割ります。 で割る母標準偏差を使うと、標準誤差をわずかに小さく見積もることになります。
データが 1 個では求まりません。ばらつきを測るのに最低 2 個が要ります。