反応物の質量から、生成物が何 g できるかを求めます。質量をいったん物質量に直し、化学反応式の係数の比をかけ、また質量に戻します。質量そのものは係数の比になりません。
化学反応式の係数は、反応する粒子の個数の比を表しています。質量の比ではありません。ここを取り違えると答えが合わなくなります。
ですから質量から質量へ直接いくことはできません。いったん物質量に直し、そこで係数の比をかけ、また質量に戻すという 3 段階を踏みます。
係数の比が使えるのは、真ん中の物質量どうしのところだけです。
メタンの燃焼を考えます。反応式は です。メタン 16 g から水が何 g できるかを求めます。
メタンのモル質量は 16.04 なので、物質量は でおよそ 0.9975 mol です。
反応式を見ると、メタン 1 個から水が 2 個できます。ですから水の物質量はメタンの 2 倍で、およそ 1.9950 mol になります。
水のモル質量は 18.02 ですから、質量は でおよそ 35.95 g です。
16 g のメタンから 36 g の水ができました。出発点より重くなっています。
おかしくはありません。空気中の酸素が加わっているからです。反応物の合計は メタン 16.04 と 酸素 64.00 で 80.04、生成物の合計は 二酸化炭素 44.01 と 水 36.04 で 80.05 になり、丸めの範囲で一致します。質量が保存されるのは反応全体についてであって、ひとつの物質についてではありません。
この計算は、入力した反応物がすべて反応することを前提にしています。実際には複数の反応物のうち、いちばん先に尽きるもの(限定反応物)が生成量を決めます。それぞれの反応物について計算してみて、いちばん小さい答えが実際にできる量です。
反応式の係数は、あらかじめ両辺の原子の数がそろっている必要があります。係数が合っていない式のまま計算しても、正しい答えにはなりません。
ここで出るのは理論上の最大量です。実際に取れる量はこれより少なくなります。その割合はこの電卓の収率で求められます。