三相電力の求め方(√3 が入る理由)

三相交流の電力を P = √3 × 線間電圧 × 線電流 × 力率 で求めます。√3 が入るのは、線間電圧が相電圧の √3 倍になるためです。皮相電力と無効電力もあわせて出します。

三相交流の電力を求めます。工場や大きな建物の動力は、ほとんどが三相です。

P=3VIcosϕP = \sqrt{3} \, V I \cos\phi

VV は線間電圧、II は線電流、cosϕ\cos\phi は力率、PP が有効電力です。

√3 が入る理由

三相では、3 本の線に 120 度ずつずれた電圧がかかっています。線と線のあいだで測る線間電圧は、1 相ぶんの相電圧の 3\sqrt{3} 倍になります。位相が 120 度ずれた 2 つの差をとるので、単純な 2 倍にはならず、3\sqrt{3} 倍で収まるためです。

3 相ぶんの電力は 3VpIcosϕ3 V_p I \cos\phi ですが、ここに Vp=V/3V_p = V / \sqrt{3} を入れると 3/3=33 / \sqrt{3} = \sqrt{3} となって、上の式になります。

線間電圧 200 V、線電流 10 A、力率 0.8 のとき、有効電力はおよそ 2771 W です。

皮相電力は 3×200×10=3464\sqrt{3} \times 200 \times 10 = 3464 VA です。これに力率 0.8 を掛けて 2771 W になります。無効電力は 3464×0.6=20783464 \times 0.6 = 2078 var、相電圧は 200 ÷ 1.732 = 115.5 V です。

注意点

ここで使う電圧と電流は、線間電圧と線電流です。相電圧や相電流を入れると、答えが 3\sqrt{3} 倍ずれます。

平衡負荷、つまり 3 相に等しく負荷がかかっている場合の式です。片寄っている場合は、相ごとに計算する必要があります。