電線の電圧降下の求め方

電線そのものの抵抗で失われる電圧を求めます。行きと帰りの 2 本ぶんを通るので、長さは片道の 2 倍で計算します。抵抗率は 20℃ の銅が 0.0172、アルミが 0.0282 です。

電線そのものにも抵抗があるので、送り先に届く電圧はもとより低くなります。この差を電圧降下といいます。

R=ρ2LA,e=IRR = \rho\dfrac{2L}{A}, \quad e = IR

ρ\rho は抵抗率、LL は片道の長さ、AA は導体の断面積です。長さを 2 倍にしているのは、電流が行きと帰りで 2 本ぶんを通るからです。抵抗率は 20℃ の銅で 0.0172、アルミで 0.0282(単位は Ω·mm²/m)です。

20 A を、断面積 5.5 mm² の銅線で片道 30 m 送ります。抵抗は 0.0172×60÷5.5=0.1880.0172 \times 60 \div 5.5 = 0.188 Ω、電圧降下は 20×0.188=3.7520 \times 0.188 = 3.75 V です。100 V に対して 3.75% 下がることになります。電線での損失は 20×3.75=7520 \times 3.75 = 75 W で、これはすべて熱になります。

電線を太くする

断面積を 2 倍にすると抵抗が半分になり、電圧降下も損失も半分になります。距離が長いときや電流が大きいときに太い電線を使うのは、この降下と発熱を抑えるためです。

注意

抵抗率は温度で変わります。銅は温度が上がると抵抗が増えるので、電線が熱くなるほど降下も大きくなります。日本の内線規程で使う 35.6 という定数は、この余裕を見込んだ値です。

この計算は単相 2 線式のものです。三相 3 線式では往復の考え方が変わり、係数が小さくなります。