ウィルコクソンの符号順位検定のやり方

同じ対象を 2 回測ったときの差に、偏りがあるかを順位で調べます。差の絶対値に順位をつけ、正の差と負の差で順位の和を比べます。対応のある t 検定の、正規分布を仮定しない版です。

同じ対象を 2 回測ったとき、その差に偏りがあるかを順位で調べます。対応のある t 検定にあたる、正規分布を仮定しない方法です。

手順は 3 つです。まず各組の差をとり、差が 0 の組は除きます。次に差の絶対値に小さい順で順位をつけます。最後に、正の差についた順位の和 W+W^+ と、負の差についた順位の和 WW^- を比べます。

W++W=n(n+1)2W^+ + W^- = \dfrac{n(n+1)}{2}

差に偏りがなければ、2 つの和は同じくらいになるはずです。小さいほうを検定統計量 WW とします。

8 組の前後を比べ、差が 3, 2, −1, 4, 3, 3, 2, 3 だったとします。正の順位和は 35、負の順位和は 1 で、合計は 36 と 8×9÷28 \times 9 \div 2 に一致します。W=1W = 1z=2.41z = -2.41、p 値は 0.016 となり、有意水準 5% で後のほうが大きいと判断できます。

符号だけを見る検定との違い

正か負かだけを数える符号検定に比べ、差の大きさの順位も使うぶん、この検定のほうが差を見つけやすくなります。値そのものは使わないので、正規分布は要りません。

注意

差が 0 の組は、どちらに転んだとも言えないので除きます。すべての差が 0 なら検定できません。

同じ大きさの差があると順位が重なります。その場合も平均順位を割り当て、分散を補正します。