「受験勉強でどんなノートを使えばいいですか? メモはどのようにとればいいでしょうか?」という質問があったので、ここで答えたいと思います。
ノートはいらないかもしれない
ノートはなくてもいいかもしれません。個人的な意見ですが、ノートよりもルーズリーフや普通紙のほうがいいと思います。普通紙がノートよりも優れている理由はざっとこんな感じ。
- 薄いのでペンがスムーズに走る
- 試験の解答用紙はペラペラの普通紙なので、本番にいち早く慣れる
- きれいなノートを作る悪癖を消せる
シャーペンもボールペンも、紙は薄いほうがなめらかに滑りますね。ノートは厚いので、見開きの中央付近でごわごわして、妙にストレスがたまる。本番の解答用紙と同じサイズで問題を解くようにすれば、より有利になるかもしれない。
ノートを使うと、きれいな文字を書いたり、無駄に美しいグラフを作ったりしてナンセンスな時間が生まれてしまう。普通紙は基本的にメモ書きになるため、字が自然になり、アウトプットにかかる時間が減ります。
私自身は中学三年生のときから今まで、スケジュール帳以外のノートを作ったことがありません。ただし、この傾向はすべての東大生に当てはまるわけでなく、普通紙で勉強している人はたぶん少数派です。実際、私のいた理科一類のクラスで普通紙を使っている人は私だけでした。
が、数学科に進学すると、普通紙派の人をちらほら見かけるようになりました。情報をノートにして整理するよりは、メモを片手に問題をどんどん解いて、いらないメモは捨てたほうがいいとわりきっている人がいることは確かです。
メモはなるべくとらない
授業のメモですが、大前提として教科書に書いてあることは書かないでください。時間のムダです。
教科書に書かれていない、先生の説明からなんとなくわかった気づきを教科書やプリントに書きましょう! 余計なことは書かない。明瞭でシンプルな本質のみを書く。
たぶん多くの人は、授業時間の半分以上をペンを走らせること「だけ」に使っています。その間、脳みそはほとんど働いていません。書くことにエネルギーを使って、脳そのものを適切に動かしていないのです。
ものすごく真剣に悩んでいるときを考えてください。深く考えているときに、別の行動がとれますか? 考えながら書くことはもちろんできるし、試験ではそれができないといけない。でも、実は書く時間を減らすことこそが、受験で勝つ重要な鍵です。なぜなら、書く時間は圧倒的にムダだからです。
なので、なるべくペンをとらないでください。ただし、机には必ず紙を置いて、気づきをすぐにメモできるようにします。
字は小さく書く
私が受験直前期で苦労したことは字の大きさです。普通紙にデカデカと字を書く癖があるため、解答用紙のサイズには最後まで苦労しました。
字を大きく書く癖がつくと、試験の解答で苦労します。特に化学はやっかいです。濃度や熱化学の計算はヘビーになりやすい分野ですね。字を大きく書くと、問題用紙の空白ページをすぐに消費してしまいます。
字を小さく書くことは、書く時間を短くするうえでも重要です。
結論
以上をまとめるとこうなります。
- ノートよりも普通紙のほうがいい、かもしれない
- メモは必要以上にとらない
- 字を小さく書く
書くことは浪費であるという意識がなにより重要です。