高校生におすすめの本を五冊紹介します。この五冊はあなたの人生を根本的に変える力があります。受験をむかえる前にぜひ読んでください。
- 孫子
- マーケットの魔術師
- ユダヤの商法
- ゼロ・トゥ・ワン
- 高校倫理
孫子
孫子は古代中国の思想家で戦争論を唱えた人物。世界の戦争に大きな影響を与えた人物で、心理と戦略の真実をあばいています。孫子をわかりやすく解説は当サイトで最も読まれている記事の一つです。本を読む時間がない人はぜひ読んでください。
私は高校二年生くらいのときに読んで、まず試験や受験の方針を変えました。変更後の方針はもちろん、このメディアで何度もしつこく出てくる概念「選択と集中」です。もし数学が好きで国語が嫌いなら、数学を勉強して国語を捨てろということ。大切なポイントなので覚えてくださいね。これを体と脳に叩きこめば、あなたは勝ち組になります。
勝つために負けろ。勝ちたいときは自分のエネルギーを一つに集中しろ。
孫子は他にもたくさん面白いアイデアを唱えていますが、知る前と後では人生設計がガラリと変わる。学校と予備校の先生はどうして孫子を教えないのでしょう。私には理解できません。
マーケットの魔術師
あ〜楽して大金持ちになりたいな。ビル・ゲイツになりたいな。と学生だった頃の私は思っていたので、マーケットの魔術師を読んでいました。マーケットの魔術師はアメリカの億万長者のインタビュー記事です。相手は株式や通貨のトレーダーまたは投資家。
私は大学生のときに、それこそ孫子や後述する「ユダヤの商法」の影響もあって、報われない努力や無駄骨を研究していました。どうすれば最低限の努力で最高の報酬が得られるか。そういうことをずっと考えていたとき、マーケットの魔術師を見つけました。
日本は不思議なことに「お金を稼ぐことは卑しいこと。まして教育現場で言及するのはタブー」という認識があるので、億万長者から学ぶべきことを高校生や大学生が知ることはありません。が、私は先生でも教育者でもないのでざっくり言います。
お金持ちになるには利子、配当、成長の三つを深く理解しないといけません。逆にこれらを理解すれば、他の人よりもお金持ちになります。私は数学科にいたので、会社の配当や成長率といった財務指標をいつも研究していました。数学を勉強するメリットの一つは、お金にとにかく強くなることです。そしてマーケットの魔術師はお金持ちになるための指南書になります。
ユダヤの商法
高校生くらいになると、世の中って理不尽だよな〜と思うようになります。私もそうでした。受験も結局は運だし、最初からお金持ちの人もいるし、芸能人の子は芸能人になるし、いろいろとおかしいところがある。が、世界のあり方を分析し、逆手にとって豊かになる人たちがいる…というのが藤田田のユダヤの商法。
次の「ゼロ・トゥ・ワン」にも書いてあるけど、世界には「みんなそれとなくわかっているけど、口にしたら大炎上する」ことがある。とてもふわっとした説明ですが、ユダヤの商法はそういうタブーに切りこんでいます。
ユダヤの商法は名著ですが、同時に禁書に近いので、学校の先生は絶対におすすめしないでしょう。私は先生でもなんでもないので推薦します。その一部はユダヤの商法とパレートの法則にまとめたので、ぜひ読んでください。
私はこういう危ない本を早いうちに読んでいたので、普通の人生を送らないことを決意しました。普通は一番危ないし、ほとんどの人が失敗するのは普通だから。
学校の先生はなぜか成功する方法を語らないし、そもそもなにが成功かを語らない。ユダヤの商法ではとりあえず成功を金と定義しています(暗にですよ)。東大とか弁護士とか、あるいは勲章とかそういうものは二の次。成功すなわち金という単純な思想を追求すると、他の人には見えない、隠された真実が浮かんでくる…。ユダヤの商法の本質はこんな感じ。
卑しいかもしれない。でも高校生は小学生と違って、世界はユートピアじゃないとわかっていますよね。実際、ほとんどの人は数年後に会社に入り、格差社会にあ然として、日本がユートピアにほど遠いと実感するわけですが、マーケットの魔術師やユダヤの商法を最初から読んでいたらどうでしょうか?
美しい純文学もけっこう。太宰治も村上春樹もけっこう。だけど私はあえてマーケットの魔術師やユダヤの商法を推薦したい。それはこの記事を読んだ人に成功してもらいたいからです。行きすぎた形式主義と理想主義は逆に教育に良くないと思いますが、どうでしょうか。
ゼロ・トゥ・ワン
Twitter やブログで「ゼロに足してイチにする」などとプロフィールに書いてあったら、その人はこの本にだいぶ影響されています。そのくらい世界に影響を与えた本ですが、「おすすめしたい本ランキング」といった記事にこの本がないのは驚きです。
この本もユダヤの商法と同様、お金持ちになるための究極的なエッセンスを最初に言っています。それが「隠された真実」です。
勝つために負けろといった戦略をわざわざ教える予備校もあるでしょう。しかしほとんどの先生は教えないし、それどころか知らない可能性もある。ここで情報の格差が起きますね。これを知っている学生は受験で勝つ。知らない人は不利になる。つまり孫子の思想は「隠された真実」です。
面白いことに、世界にはたくさんの「隠された真実」があるようです。ほとんどの人はその存在を知らないし、知ろうともしないから成功しない。成功したい人は「隠された真実」を探す努力をしないといけない。その第一歩はこの本を読むことです。そして私は概要をピーター・ティールの「ゼロ・トゥ・ワン」から資本主義の独占を考えるで説明したので、まずは記事を読んでください。
高校倫理
そして最後は高校倫理にいたります。高校倫理が一番大切な科目というのは「隠された真実」かも。学校も受験制度も世界史、日本史、地理を重視しているようですが、成功したい人にとっては高校倫理が最も重要になる。
成功するには、人間と社会を冷静に分析する必要があります。それは孫子やユダヤの商法を読むと痛いほどわかる。しかしそれでは不十分で、戦争と平和をくりかえしてきた歴史的な哲学こそが自己実現の必要条件になります。
高校倫理ではプラトンが出てきます。人の性質に応じて役割を分担するという思想を説いていますが、プラトンの言いたいことをわかっている人はフラットなチームワークよりも階層的なチームワークのほうが優れていると信じるでしょう。
チームで大きなことを成し遂げたいとします。そのとき、誰もリーダーにならず、みんなが平等に意見を言って行動するチームをつくったとします。そうしたら、そのチームはたぶん崩壊します。チームはピラミッド型になっているときにうまくいく。プラトンは階層の重要性を暗に主張しています。
重要な決断において、高校倫理で出てくるエッセンスは活きるでしょう。私が一番推薦する本は高校倫理です。