コミュニケーション能力至上主義について思ったことをまとめました。この記事は私のあいまいな感想で、特に深い意味はありません。
コミュニケーション能力は指向性において
- 問題解決に向けて円滑にコミュニケーションできる力
- 人に好かれる力
と分けられます。前者は問題、後者は人を指向します。日本の企業と社会は後者を重視していると思いますが、明確な根拠はありません。ここでは個人的に重要と思っている兆候をあげます。
- 推薦入試の拡大
- スポーツコンテンツの増加
- ほとんどの会社は人材紹介会社を使う
- 科学技術力の低下
- いくつかの大企業で重大な問題が起きている
コミュニケーション能力を過度に重視する社会では、どんな問題が起きるでしょうか? それは最初にあげた二つ目の指向性「人に好かれる力」が付加価値をもち、本質的でない工程や産業が大きくなっていくことです。
人に好かれていれば、本質的な価値を提供できなくてもいい。これが社会の結末です。社会が一度この方向にかじをとったら、コミュニケーション能力至上主義はさらに爆走します。コミュニケーション重視型の人間は同じタイプと集団をつくりやすいからです。
コミュニケーション能力は重要なスキルですが、相手によって価値が変わります。スポーツの話をしたい人にとって、スポーツに興味のない者はコミュニケーション能力不足に思うかもしれません。コミュニケーション能力は本質的に相対的で、自身が尺度です。