「ベクトルは座標とどう違うか?」と考える高校生は多いと思います。ベクトルは座標のように表示して計算するため、ベクトルを習いたての頃は両者を同じと考えてもいいかもしれません。
計算だけを考えるなら、ベクトルと座標は同じです。かなり語弊のある言い方ですが…。
両者の違いはベクトルの本質から明らかにされます。ベクトルは方向と長さをもったなにかです。例えば速度や加速度は方向の概念があり、しかもメートルで測量できるためベクトルです。ベクトルは身近なところにあります。
一方、座標は位置。
原点と座標を結ぶものは「方向と長さをもったもの」になるためベクトルになります。わかりやすく書くと
原点+座標→ベクトル
個人的な経験にもとづくと、高校数学の中でベクトルと座標の違いを深く洞察することには限界があります。多くの科学的分野では哲学の探求と同時に単純計算が必要になりますが、それはベクトルも同様で、計算に慣れることがベクトルの理解への近道です。