芸術の本質:技術が道を、作品が風景を作る

フィルムの技術が映画産業を作り、技師と俳優が映画コンテンツを作りました。同様に、半導体やソフトウェアといった技術の上にゲーム産業が生まれ、現在世界中で多様なゲームが制作されています。

アタリ、ファミコン、プレイステーションという技術進化はゲームにおける道、スーパーマリオ、ポケモンといったゲームソフトはゲームそのものの風景です。

芸術の進歩は

  • 土台技術の確立
  • コンテンツの制作と普及

の二段階を踏みます。「次の主流エンターテイメントはなにか?」という問いを考えるにあたって、この二つは現実的な可能性をいくつか示唆します。

例えば、匂いを遠隔から伝達する技術はほとんどないため、映像内の匂いを満喫できるエンターテイメントは当分こないと考えられます。一方、躍進中の技術である機械学習は一部の文化にすでに取りこまれ、大きな芽になろうとしています。

イラストレーターにとって、素人がソフトウェアを使って生みだした絵ほど不快なものはないはずです。機械学習のプログラムはプロのイラストレーターによる制作物を必要とするため、芸術の進歩に必要なコンテンツの普及は長期的に達成しないと私は考えています。

私の予測

ここからが本題です。私は「ユーザーがクリエイターになる文化」が次のメインエンターテイメントだと予測しています。具体的には、ユーザーの描いたイラストがゲームに登場したり、ユーザーの定義した設定が小説に出てきたりするような文化です。

小説、漫画、アニメ、ゲームのほとんどは一方向的ですが、双方向のソーシャルメディアはすでに成熟しています。このギャップを埋めるには、コミュニティが制作物を生みだす複雑なソフトウェアが必要です。

ウィキペディアやファンダムのシステムを拡張し、コミュニティの構成員が協力して漫画を作るシステムができれば、「ユーザーすなわちクリエイター」という新しいエンターテイメントが生まれ、すぐに主流になるでしょう。