ここでは当期純利益がプラスである場合を考えます。
営業利益は本業の利益なので、これがマイナスとなっているとかなり危険です。営業利益がマイナス、つまり営業損失になっているにもかかわらず、当期純利益がプラスになっている会社はあります。この場合どこで赤字が黒字に転換しているか注視するべきです。
営業外収益のうち受取利息や受取配当金などは関連会社からの継続的な収益である可能性もあるため、次年度もほぼ同じ収益が確保されるかもしれません。
しかし特別利益はその年にたまたま発生した収益という性質が強いため、ここで赤字が黒字に転換していれば次年度は黒字でない可能性があると言えます。もちろん次年度の本業がしっかりすればいいのですが、不振が続くと仮定した場合、当期純利益が来年も今年のようになるとは言えないのです。
したがって当期純利益がプラスでも営業利益がマイナスである会社は注意が多分に必要でしょう。