計算の暗記
円周率のかけ算など、覚えておくと受験で有利になる計算がたくさんあります。
を暗記している人は、そうでない人よりも 10 秒以上の時間を確保する。典型的な計算を要する問題は多く、暗記量の差は 5〜10 分以上の差になりえます。
加減乗の癖を覚える
足し算、引き算、かけ算の特性を理解すると計算力がつきます。
例えば
と計算するよりも
と計算する。引き算も似たようなコツがあります。
123 を直接とらえず、100 だけを抽出して 47 を引く。100 - 47 は 123 - 47 よりも精神的に楽で、計算にかかる時間は短く、ミスする確率も低い。100 - 47 を 53 にした後、23 を足す。
面倒な引き算
簡単な引き算 + 足し算
多くの人は足し算よりも引き算に抵抗をもつため、引き算の「足し算化」は計算ミスの防止につながります。
速度と正確さを上げるコツはかけ算にもあります。
数と友だちになる
速さや比では割り算がよく出てきます。足し算やかけ算に比べて、割り算はきわめて負担が多く、受験生の時間はここで容赦なくむしりとられます。割り算の計算速度はそのまま算数の解答時間につながります。
数と友だちになっている人、例えば 360 と 144 の最大公約数を瞬間的にわかる人は、割り算の計算にめっぽう強い。時計算で 360 を 144 で割った余りが必要になっても、2 数の最大公約数が 72 とわかれば
と計算できる。数に強いと上式は
とすみやかに変換されるため、余りは最大公約数に等しいとわかるのです。
問題を暗算で解く
メモリーがプログラムの処理過程で生まれるデータを保存するように、紙は問題を解く過程を記録し、私たちの処理を補助します。
現実 | コンピューター | 処理速度 |
---|---|---|
脳 | RAM | 高速 |
紙 | ストレージ | とても遅い |
紙なしで解く場合、私たちはすべての途中経過を記憶しようとする。
紙なしで解く
一時記憶域をたくさん使う
そのため、暗算で解く訓練は「一時記憶域」を拡大させます。
暗算で解く習慣を重ねる
一時記憶域が増える
コンピューターの性能が RAM に依存するように、算数力も計算力もまた「一時記憶域」に影響されます。受験算数の究極的な目標は「一時記憶域」の際限ない拡大です。
中学受験の算数は時間との戦い。紙に書く時間(または紙に書かれた文字を読み、理解する時間)は脳が処理する時間よりもはるかに遅いため、
紙に書かないで解いた量
の割合を上げることがとても重要です。