財政の機能
財政の機能は三つに分類される。
- 資源配分 … 道路や警察などの公共財の供給
- 所得再分配 … 累進課税制度と社会保障制度による高所得者から低所得者への所得移転
- 経済安定化
経済安定化にはビルトインスタビライザーとフィスカルポリシーがある。
予算
予算は一般会計と特別会計があり、歳入や歳出の議論は一般会計の枠内でされる。特別会計は一般会計から切り離されており、特定の事業を行うためにある。
予算の種類
- 一般会計 … 収入(歳入)のメインは租税と国債。支出(歳出)のメインは社会保障と国債償還
- 特別会計 … 特別な事業のための予算
国債ってなに?
歳入にも歳出にも出てくる国債。国債は国の借金のこと。消費税といった税金だけでは足りない時に国債を発行して金を調達する。現在は歳入の半分近くが国債で占められ、国の借金(国債残高)が増えている。そのため毎年のように国債を発行し、そこで調達した金で過去の借金を返している。
租税
租税は一般会計の歳入の半分を占める重要な財源であり、主に直接税と間接税に分かれる。
- 直接税 … 所得税、法人税
- 間接税 … 消費税、酒税
所得税は所得に対して課される税金で、累進課税制度をとっているため所得再分配につながっている。一方、消費税は消費者が負担するものの実際はお店が納税するため間接的となっており、一般に低所得者ほど所得に占める割合が大きくなるため所得再分配と逆の効果(逆進性)を持っている。
消費税は段階的に上がっている。
1989年 消費税導入(3%)
1997年 5%に引き上げ
2014年 8%に引き上げ
国債
国が発行する借金を国債といい、財政法によって新規発行国債は民間が引き受けることになっている。これを市中消化の原則という。国債は償還の時期が決められている。
国債は建設国債と赤字国債に分類できる。
- 建設国債 … 公共事業などを目的とした国債
- 赤字国債 … 財源不足のために発行される国債