底をそろえると指数だけの話になる(指数方程式と指数不等式の解き方)
の答えが だけに決まるのは、 を何乗しても同じ値が二度は現れないからです。
、、、。値はすべて違う。だから にたどり着く指数は 1 つしかない。
この性質を 1 対 1 と呼びます[1]。両辺を同じ底の累乗にそろえた瞬間、指数だけを見て比べられる。
不等式でも手順は変わりません。ただし比べる向きが 1 つ増える。底が より小さいと、不等号がひっくり返ります。
両辺を同じ底にそろえる
を解きます。 なので、右辺は と書き直せる。
指数を比べて 。移項すると で、答えは です[1]。
も同じ流れ。、 だから になり、 から [3]。
そろえる先が とは限りません。 なら底を にとって 、 です。
出てくる数を素因数分解して共通の底を探す。指数方程式の最初の一手はここになります。

グラフを横に切ると、交点はいつでも 1 つ。 の値は正の側にしか出ないので、 のような式には解がありません[4]。
底が より小さいと向きが変わる
不等式で指数を比べるときは、底がどちらの側にあるかを先に見ます。
なら 。不等号の向きはそのまま指数へ移る
なら 。不等号の向きが入れかわる
理由は増減にあります。 なら は増える一方で、 なら減る一方[2]。
減る関数では、指数が大きいほど値は小さい。値の大小をたどり直すと、指数の側では向きが逆になります。
例:底が より大きい不等式
を解きます。 なので、両辺とも底が です。
底は より大きいので、向きはそのまま。 から が答えになります。
なら底を にそろえて 、、。
例:底が より小さい不等式
を解きます。 です。
ここで向きが入れかわる。 となり、 から です。
底を にそろえ直しても同じ答えが出ます。 から 、やはり 。
底をそろえる先を より大きい数に選べば、向きの入れかえは 1 回で済みます。
底が をまたぐ瞬間、右下がりと右上がりが切り替わる。不等号の向きが変わるのはこの一点が理由です。
例:置きかえて二次方程式にする
を解きます。 と見るのが出発点。
と置くと になり、 から または です。
ここで には条件があります。 はいつでも正なので [2]。 は捨てます。
残った から 。置きかえた変数の範囲を書き出しておかないと、この判断ができません。
例:指数に二次式が入る
を解きます。 なので、底はそろっています。
底が より大きいから向きはそのまま。 という二次不等式に変わります。
から または です[1]。
指数の部分がどんな式でも、底さえそろえば中身どうしの比較になる。そこから先は指数と関係ない問題になります。

例:どうしてもそろわないとき
は、 と に共通の底がありません。こういうときは両辺の対数をとります[3]。
と は決まった数なので、これは の二次方程式です。係数が汚いだけで、形は見慣れたもの。
底をそろえる道が消えたら対数へ回す。この二段構えを持っておくと、手が止まりません。
例:2 つの式を組にする
と を同時に満たす 、 を探します。
どちらも底が なので、指数だけの式に落ちる。 と です。
足して から 、戻して 。指数の連立方程式は、ふつうの連立方程式に化けます。
の解はどれですか。
置きかえの条件も確かめます。
の解はどれですか。
- のみ
- と
- 解はない
と置くと から 、 です。どちらも正なので の条件を満たし、 から 、 から が得られます。
底をそろえる、向きを決める、置きかえの範囲を書く。指数の方程式と不等式は、この 3 つでほとんど片づきます。











81=(21)3 なので、両辺の底は 21 でそろいます。底が 1 より小さいため向きが入れかわり、3x≧3 から x≧1 です。