窒素(N)は空気中の8割近くを占める元素。常温で安定し、化合物にアンモニアや硝酸がある。酸化物は酸化数の種類が多い。
項目 | N |
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原子番号 | 7 |
族 | 15 |
周期 | 2 |
電子殻 | 2, 5 |
原子量 | 14 |
分類 | 典型非金属 |
常温常圧 | 気体 |
NH3
NH3はアンモニアである。
・無色、刺激臭、空気より軽い
・上方置換で捕集
・水に溶けやすく塩基性
アンモニアの製造は、高圧条件下で窒素と水素を反応させるハーバー・ボッシュ法である。実験室では塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの反応によってつくる。
ハーバー・ボッシュ法
N2 + 3H2 → 2NH3
塩化アンモニウム+水酸化カルシウム
2NH4Cl + Ca(OH)2 → CaCl2 + 2NH3 + 2H2O
アンモニアを乾燥するときは、十酸化四リンと塩化カルシウムは使用できない。
HNO3
HNO3は硝酸。酸化力が非常に強く、銀や水銀も溶かす。金属を溶かすとき、希硝酸では一酸化窒素、濃硝酸では二酸化窒素が発生する。硝酸の性質は次のとおり。
- 強酸性
- 強酸化力
- 揮発性
- 光で分解する
- 濃硝酸+鉄で不動態をつくる
硝酸はオストワルト法でつくる。
① 4NH3 + 5O2 → 4NO + 6H2O
② 2NO + O2 → 2NO2
③ 3NO2 + H2O → 2HNO3 + NO
① アンモニアを白金触媒のもと酸化させて一酸化窒素をつくる
② 一酸化窒素を酸化して二酸化窒素をつくる
③ 二酸化窒素と水を反応させて硝酸をつくる