司法試験 短答式 2025 民法 第3問

意思表示等に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。(解答欄は、[No.3])
  1. 意思表示の相手方が意思表示を受けた時点において保佐開始の審判を受けていたときであっても、表意者は、その意思表示をもってその相手方に対抗することができる。
  2. 意思表示の相手方が意思表示を受けた時点において未成年者であったときでも、その法定代理人がその意思表示を知った後は、表意者は、その意思表示をもってその相手方に対抗することができる。
  3. 債権譲渡通知は、債権の譲渡人が債務者の所在を知ることができないときであっても、公示の方法によってすることができない。
  4. 解除の意思表示を含む内容証明郵便が、その意思表示の相手方である受取人が不在のため一定期間郵便局に留置された後に差出人に返送された場合において、その受取人がその内容証明郵便の内容を十分に推知することができなかったとしても、留置期間内に容易にそれを受領することができたときは、その意思表示は、到達したものと認められる。
  5. 意思表示の相手方が正当な理由なくその意思表示の通知が到達することを妨げたときは、その通知は、相手方がその到達を妨げた時に到達したものとみなされる。
  1. 1 ア イ
  2. 2 ア エ
  3. 3 イ ウ
  4. 4 ウ オ
  5. 5 エ オ

正答 1(配点 2)

参考

正解は1(正しいのはア・イ)。ア:意思表示の受領能力を欠くために表意者が対抗できないのは相手方が意思能力を有しないとき又は未成年者・成年被後見人であるときであり(民法98条の2)、被保佐人は含まれないから、保佐開始の審判を受けていても対抗できる。イ:同条ただし書により、法定代理人がその意思表示を知った後は対抗できる。ウ:所在不明の場合は公示による意思表示(民法98条)ができるから誤り。エ:留置期間内に容易に受領できたときは到達が認められる(最判平成10年6月11日参照)が、これは本問では正しい記述。オの到達擬制(民法97条2項)も正しい。

自作の解説(民法の意思表示の規定および参照判例に基づく)

関連条文

出典 法務省 令和7年司法試験 短答式試験 問題集[民法]第3問/民法の正解及び配点 https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00267.html