MathJaxと数式のスタイルガイド(コーディング規約)
当サイトが用いている MathJax のコーディング規約をまとめました。
アクセスの七割をスマートフォン、一割をタブレットが占めている中、数式をコンパクトに表現する必要性はますます高まっています。オフライン環境で TeX の文書を作り、それを pdf などにして掲載するという方法はスマートフォンユーザーの利便性を損ねる可能性があるため、数式はすべて MathJax によって表現しています。
特に重要なポイント
数式の長さはスマートフォンの横幅を超えない程度におさめる必要があり、数列や部分積分などの積分計算では特に split を意識する必要があります。
数学の専門書と違い、中学から高校までの教科書の多くは一行の長さを短めにしており、学生もまたその長さに慣れていると考えられることから、数式は
\[ a\left\{x^{2}+2\frac{b}{2a}x+\left(\frac{b}{2a}\right)^{2}-\left(\frac{b}{2a}\right)^{2}\right\}+c \]
くらいの長さを限界とします。
文章
句読点
「。」は「.」
「、」は「,(全角カンマ)」
「。」と「,」を混ぜない。
漢字と言いまわし
岩波などの数学の専門書と学校の教科書にならい、漢字と言いまわしは次のようにします。
「と言う」→「という」
「成立」→「成り立つ」
「時」→「とき」
「とおり」→「通り」
「掛け算」→「かけ算」
「冪乗」→「べき乗」
「包括」→「包含」
例えば「~を位置ベクトルという」という文章を「~を位置ベクトルと言う」とは言いません。
「数学的帰納法により題意は成立する」ではなく「数学的帰納法により題意は成り立つ」と書きます。
また集合が集合の部分集合になっているとき、その関係を包含関係といいますが、包含の代わりに包括という単語を用いることはできません。
空行
文と文の間は一行の空行にして、二行以上の空行は入れません。
文中の数式
文中の数式は¥(と¥)で囲む
基本的に$で囲みません。文中の数式は¥(と¥)で囲むようにします。¥(から$に置換することは容易ですが、逆は困難だからです。
文中の英数字(a,b,c,1,2,3…)も数式と同じように¥(と¥)で囲む
アルファベットの x と変数の (x) はスタイルが違います。
数字も通常の 1 と TeX における (1) はスタイルが違います。
¥(と¥)を入れるときは¥(の前と¥)の後に半角スペースを入れる
次の二つの文を見てください。
二次方程式 (ax^{2}+bx+c=0) の解について…
二次方程式(ax^{2}+bx+c=0)の解について…
下は文と式がきゅっとつまっていますが、上は余裕があって見やすくなっています。
ただし文が数式が始まる場合は¥(の前の半角スペースは入れません。
ディスプレイスタイル
ディスプレイスタイルは¥[と¥]で囲む
文中の数式 … ¥(
別行の数式 … ¥[
となります。
ディスプレイスタイルの¥[の後¥]の前で改行する
例えば
\[ax^{2}+bx+c=0\]
とは書かず
\[
ax^{2}+bx+c=0
\]
と改行します。これはディスプレイスタイルであることを明確にするためです。
ディスプレイスタイルの改行¥¥は改行する
例えば
\[
a\\x\\2\\y
\]
とは書かず
\[
a\\
x\\
2\\
y
\]
と数式の改行(¥¥)に合わせてコード上も改行します。
ディスプレイスタイルの数式はすべて先頭から始める
例えば
\[
ax^{2}=y\\
\sin{x}
\]
とは書かず
\[
ax^{2}=y\\
\sin{x}
\]
とインデントを避けます。
(当記事は随時更新・追記します)
第1版 2016年06月04日