CHO をもつ有機化合物をアルデヒドという。またアルデヒドの CHO の部分をアルデヒド基という。
高校化学ではホルムアルデヒドとアセトアルデヒドを中心にあつかう。どちらも刺激臭があり、常温常圧で無色の液体。
概要
アルデヒドは第一級アルコールが酸化したもので、アルデヒドをさらに酸化するとカルボン酸になる。
第一級アルコール
↓
アルデヒド
↓
カルボン酸
逆に、カルボン酸を還元するとアルデヒド、アルデヒドを還元すると第一級アルコールになる。
アルデヒドは還元性をもつ。天然高分子のグルコースは還元性をもつが、これはグルコースがアルデヒド基をもつため。
ホルムアルデヒド
ホルムアルデヒドはメタノールを酸化したもので、水によく溶ける。ホルムアルデヒドをさらに酸化するとギ酸になる。
いわゆるホルマリンはホルムアルデヒドのこと。防腐剤などに使われる。
フェノールにホルムアルデヒドを付加して加熱するとフェノール樹脂ができる。ユリア樹脂やメラミン樹脂などのアミノ樹脂も、合成にあたってホルムアルデヒドを使う。フェノール樹脂とアミノ樹脂は、中心となる物質(フェノール樹脂であればフェノール)どうしが CH2 を接着剤として結合した物質であり、ホルムアルデヒドはこの CH2 になる。
アセトアルデヒド
アセトアルデヒドはエタノールを酸化したもので、引火性がある。
アセトアルデヒドはエタノールを酸化したもので、さらに酸化すると酢酸になる。アセチレンに水を付加すると、不安定なビニルアルコールからアセトアルデヒドができる。
酸化の順番
メタノール
↓
ホルムアルデヒド
↓
ギ酸
エタノール
↓
アセトアルデヒド
↓
酢酸