「転石苔を生ぜず」は「転石(てんせき)苔(こけ)を生(しょう)ぜず」と読む。転がる石にコケがつかないこと。
真逆の意味をもつことわざであり
- 職業あるいは住居を頻繁に変える人は信用できない。財産はできない
- 職業あるいは住居を頻繁に変える人は時代に残されることがない。未来がある。
という意味。前者はイギリスと日本、後者はアメリカの考え方とされる。
イギリスと日本ではコケをいいものとする傾向にあるが、アメリカではコケをいいものとは考えない。
英語
A rolling stone gathers no moss.
匿名投稿「転石苔を生ぜず」
転がる石には苔がつかない。
「転がる石」とは主に人を喩えて言ったものであるが、この「苔」を良いものと捉えるか悪いものと捉えるかで解釈は分かれる。
苔を悪いものと捉えた場合、転がる石とはフットワークの軽い優秀な人材を指す。
いっぽう、苔を良いものと捉えた場合、転がる石とはなかなか定職に就けない不安定な身分の人や、落ち着きのない人のことを指す。
これは、苔が、じっとしているものに付着するヨゴレとする考えと、苔までも庭園の一部として親しもうという考えとが日本で許容されているためでもある。
この言葉を使用する際には、プラスとマイナス両方の評価が可能性としてあるため、どちらの評価なのか慎重に見極めなくてはならない。