ヘレニズム期の哲学者エピクロス(高校倫理、高校世界史)
エピクロスはデモクリトスの原子論から影響を受けている。原子論において存在は原子の集まりにすぎない。私たちは滅びると原子に分解し、人間でなくなる。人間とは原子の総体であって、総体でないものはもはや人間でないから、死についておそれることはないとエピクロスは考えた。
快楽主義
エピクロスは同時期に活動したストア派(ゼノンを創始者とする)と対になる快楽主義の思想をもっていた。
ストア派は禁欲主義であり、感情ではなく理性にしたがって生きることを善とする。一方のエピクロス派は苦痛を避けて生きることを善とする。
エピクロスは肉体的ではなく精神的幸福を善とする。
アタラクシア
エピクロス派は苦痛のない平安な状態(アタラクシア)を手に入れることが重要であり、争いの絶えない人間社会から遠ざかることを良しとした。これは「隠れて生きる」という言葉に表される。