分数の割り算は、どうして分子と分母をひっくり返すのか?
分数の割り算は割るほうの分数をひっくり返してかけ算しますが、なぜでしょうか。
$\dfrac{2}{3}\div\dfrac{5}{7}$
を考えてみます。これは
$\dfrac{2}{3}\div\dfrac{5}{7}=\dfrac{2}{3}\times\dfrac{7}{5}=\dfrac{14}{15}$
となりますが、そもそもなぜ分数の割り算は、分母と分子をひっくり返すのでしょうか?
分数の割り算を整数のかけ算と割り算に分解する
この謎は、分数を「整数÷整数」に表示することでわかります。
$\dfrac{2}{3}=2\div{3}$
$\dfrac{5}{7}=5\div{7}$
なので
$\dfrac{2}{3}\div\dfrac{5}{7}=(2\div{3})\div(5\div{7})$
となる。ここで「割り算の中にある割り算はかけ算になる」という法則があるので
$(2\div{3})\div(5\div{7})=2\div{3}\div{5}\times{7}$
となり
\[ \dfrac{2}{3}\div\dfrac{5}{7}\\ =(2\div{3})\div(5\div{7})\\ =2\div{3}\div{5}\times{7}\\ =2\div{3}\times{7}\div{5}\\ =(2\div{3})\times(7\div{5})\\ =\dfrac{2}{3}\times\dfrac{7}{5} \]
となります。