コンデンサーが蓄えるエネルギー(U = ½CV² と充電で熱になる半分)

運ぶほど運びにくくなる

充電するとは、一方の極板から他方へ電荷を運ぶことです。運んだぶんだけ極板は帯電し、次に運ぶ電荷はその電荷から押し返されます。

つまり、はじめの 1 つはただで運べますが、溜まるほど運ぶのに要る仕事は大きくなります。そのときの電圧は V=QCV = \dfrac{Q}{C} なので、運んだ電荷に比例して増えていきます。

横軸に運んだ電荷、縦軸にそのときの電圧を取ると、原点を通るまっすぐな直線になります。この直線の下の面積が、運ぶのに要した仕事の合計です。

U = ½QV は三角形の面積

直線の下の面積は三角形です。底辺が QQ、高さが VV なので、面積は 12QV\dfrac{1}{2}QV になります。これが蓄えられたエネルギーです。

Q=CVQ = CV を入れれば U=12CV2U = \dfrac{1}{2}CV^2V=QCV = \dfrac{Q}{C} を入れれば U=Q22CU = \dfrac{Q^2}{2C} と、同じことを 3 通りに書けます。どれを使うかは、何が固定されているかで決めます。

12\dfrac{1}{2} が付くのは、最後の電圧 VV が最初から掛かっていたわけではないからです。もし最初から VV で運べたなら仕事は QVQV、つまり四角形の面積になります。三角形はその半分です。

充電では半分が熱になる

電池は電荷 QQ を起電力 VV で押し出すので、QVQV のエネルギーを出します。ところがコンデンサーに入るのは 12QV\dfrac{1}{2}QV だけです。

残りの半分は抵抗で熱になります。充電の初めは電圧の差が大きく、そのぶん抵抗で電圧を落としながら電流を流しているためです。

この半分という割合は抵抗の大きさによりません。抵抗を小さくすれば電流は大きくなり、時間は短くなりますが、熱になる総量は変わりません。回路につきものの損失で、抵抗を選んで避けられるものではありません。

放電では全部が熱になる

充電したコンデンサーを抵抗だけの輪へつなぐと、蓄えられていた 12CV2\dfrac{1}{2}CV^2 が流れ出します。行き先は抵抗しかないので、全部がそこで熱に変わります。

コンデンサーはエネルギーを消費しません。電荷を預かっているだけで、返すときには預かったぶんをそのまま返します。使うのはいつも外側の抵抗のほうです。

ここが電池との違いです。電池は化学反応でエネルギーを作りますが、コンデンサーは作りません。だから溜めた以上は出てこず、出したぶんだけ電圧が下がります。